俺は大艦巨砲主義で行く!目指せスローライフ生活 ~宇宙空間に放り出されてたけど偶然宇宙船を乗っ取れたので傭兵業をこなしながら土いじりをして暮らしたいです~
第120話 ノエミという女とイリニャとアンニャという従者
第120話 ノエミという女とイリニャとアンニャという従者
駆逐艦を4隻撃破して、報酬の交渉を終え、トルティーヤダブルの修復と新たな船の融通を要求し、それが通ってからの船の受取日、今日は船を受け取ったら帝国さんからはいさよならの予定だった。
「なに?どういうこと?」
コーリィがしゅわしゅわしながら鋭い眼光で射抜いてくるが俺も知らないんですよ。
「簡単な話ですわー、帝国としては首輪をつけておきたい、敵対して、たかが4桁万プニ程度の戦闘艦で数億プニを超える駆逐艦を4隻も破壊されたらたまったもんじゃない、ただそれだけの話なのですわ、でもこいつ星系国家で動いてんだよなぁ、あっそうだ木っ端皇女傭兵居るじゃん!で、わたくしが連れて来られたのですわー!」
「「にゃー」」
「さっきから聞こえるにゃーは一体誰が言ってるのじゃ?」
「にゃ、イリナにゃ、ノエミ様の従者にゃ!」
「にゃ、アンナにゃ、ノエミさまのじゅーしゃにゃ!」
青い蜘蛛の腹の上に猫耳尻尾に猫の手足と肉球もふもふ、腕と顔と胴体はウォーカーな猫獣人が2人乗っかっていた。彼女達の歳の頃は8歳前後だろうか。片方は黒髪真っ黒にゃんこ、もう片方のちょっと発音が怪しいほうは茶髪の茶トラにゃんこである。肌の色は健康的な小麦色。
「こちら、拾ったイリニャとアンニャですわ、従者として教育中ですの、彼女達も私と共に船に乗せて頂けるとありがたいですわ」
「いりにゃ!あんにゃ!ぼくはるーだよ!よろしくねー!」
「にゃー!ノエミさまからおりるにゃー!そこはわたしのばしょにゃー!」
「にゃー!ノエミ様からおりるにゃー!そこはわたしの場所にゃー!」
これ断ったらどうなるんだろ……なんて考えてるとリッカルドがごほんと咳をしてこちらに混ざってくる。
「ミカル殿下からですが……皆様の貴き方への接し方を危惧しておられました。かなり控えめにいって不敬罪が適用されかないと。ですので皇族及び領地貴族としての教育を一通り暇つぶしで受けたノエミ様からそういった事柄を学ぶべきと仰せです、これから必要なことが多くなるかと」
「これまかり間違って子供が産まれた場合どうなるの?」
「特に問題はありません。ノエミ様の子供に限り、一応新たな皇位継承権を持つ方の誕生とはなりますが……」
「3桁代ではもう平民と大差無いのですわ!もっとも帝国からわたくしは月間1,000プニのお小遣いを頂いているので平民と比べると比較的楽な生活を送らせてもらっていますわー!それにひいひいおじい様には謁見どころかメールすらしたことありませんわ!それでもお願いしたら皇族通信教育ぐらいは受けられますわー!それにまかり間違ってではなく愛し合っての間違いですわ!!!ここ大事ですわ!!」
「ちょっと~!?そこは話し合ってから順番だよ!!!」
そうね、そうだね。不敬罪入るよね。星系国家連合の周りで動いている分には別に大丈夫かなぁって思ってたんだけどなぁ……。
「星系国家連合でも王族を名乗る者はかなりいらっしゃいましてね、星系の支配者になる者達はそういった貴き方々の系譜も多いので少々問題が発生するなと」
「まぁ今のところは傭兵ギルドに全部ぽいして金だけ貰ってるパターン多いしな……」
「そうなのじゃ!妾より後なのじゃ!」
「私は別に順番は気にしないけど……」
「いや、サラーサあんた2番目なんだからもうちょい気にしてくれよ、アタシ結構そのへん気を使ってるんだよ?」
「夜も子供も順番に関しましては私が厳密に管理しておりますので応相談でございます」
リッカルドとこそこそ話してるが、なんか女性陣の流れが受け入れる方向になってるね?
「輿入れ前提になってるみたいだけどお前の意思は無いのか?」
「美人さんだしなぁ──」
「ふぐっ!?」
「──それにそろそろ目立ち始めてるのも自覚してたし、船を大きくしたいのも考えるとそろそろ人を増やそうって思ってはいたんだよ」
なんか変な声が聞こえたけど大丈夫?
「にゃー!?めでぃーっくめでぃーっく!」
「ノエミ様が真っ青になっちゃったにゃー!?」
「いや肌の色は元から真っ青だよ~?」
「どうしたのじゃ?急に胸を抑えて……」
「お……」
お?
「推しに美人って言われましたわ……」
解散。
「わたくし、傭兵ゲンマのスローライフチャンネルのファンなのですわ……ダーリンの自作グッズもありましてよ……」
「最近新作無くてうるさかったにゃー」
「かこさくばっかりさいせーしててさいきんあきてきてたにゃー」
「今なんか変なこと言わなかった??俺のグッズを自作??」
「最近は撮ってもアップロードが大変だったからね……そういえば駆逐艦戦のはもう上げたんだっけ?」
「編集は終わってますので、別のコロニーに行った時にまとめてアップロードの予定でございます」
黄色い奇声が聞こえる。リッカルドのほうを見るが、この野郎俺から目を逸らしている。
「ふ~む……まぁいっか!あーしは良いと思うよ~!」
「コーリィがそう言うなら、いいか。よろしくねノエミ」
「むぅ、よろしくするのはいいけど教育の他に何をするつもりなのじゃ?何が出来るのじゃ?」
「よろしくねー、確かに、グラスランド2等級って言ってたね?船持ってるってことかい?」
「よろしくままじゃないひとー!」
ままじゃないひとなのはそうだろうけど言い方よ。
「そうですわね、わたくしが目に見える資格というのは三級艦船操縦士免許があるだけですの、15歳で傭兵になって7年ほど小型戦闘艦を乗り回していたのですけれども……」
4本の人差し指をもじもじさせて非常に言いづらそうだが、にゃんこ従者達が口を開いた。
「宙賊との戦闘で船は壊れちゃったにゃー」
「すくらっぷとしてうったにゃー」
「ですから、この1年は3人でアーマーに乗って採掘業を営んでおりましたのよ」
傭兵としての腕前は普通ってことね。ということは彼女は22歳か。
「しゅーにゅーへってたいへんだったにゃー」
「ゲンマに食べさせてもらうにゃあ!」
「こら、あなたたち!従者としてお仕えする方なのよ!もっとちゃんとするのですわ!」
「「にゃーん」」
「なるほどね、よろしくノエミ、イリニャ、アンニャ」
「ふぐっ」
握手のつもりで右手を前に出すとノエミはうずくまり、イリニャとアンニャがハイタッチしてくる。手がもふっとしている猫っぽい手なので肉球もぷにぷにしている……。
「ノエミはどうしたんだ?」
「慣れるまで……お時間をくださいませ……」
こっちに来てから生活に潤いが出てるとは思っていたが、こういう扱いになるのはまったく想定してなかったな……。
ちょっと呆然としているとまたリッカルドが咳を一つ。
「ノエミ様の挨拶も終わったことだし、俺は職務に戻らせてもらうとする、ゲンマ、帝国はあなたに感謝をしている。願わくば敵対するような仕事を受けないで貰えるとありがたいが」
「それは友人の星系を襲撃する帝国貴族達に言ってくれ、確かに帝国と敵対する依頼は受けてたが、火の粉をはらうものばかりだよ」
そう言うとリッカルドは肩をすくめ、一礼して俺達から離れていった。
さて、ノエミが復活するのを待って新たな船に乗り込むとするか。
「ところで旦那様、この船の名前ど~するの?」
「トルティーヤダブルは分離出来るから、違うわよね、2号とかつける?」
「あぁ、船の塗装を見た時になんとなく決めててさ、こいつの名前はケサディーヤテトラだ」
「けさでぃーにゃ」
「テトラにゃー!」
「名前は覚えやすいね、名前は」
「御主人様、記憶が正しければテトラは数字の4だと存じますが……」
そっちじゃなくて、塗装がネオンテトラそっくりだからなんだよね、ケサディーヤはトルティーヤ料理だからなんとなく。チミチャンガは候補から外した。
そんな話を皆にするが、なんか微妙な顔してない?いい名前だろ?ねぇ?覚えやすいよね?
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