ひと笑いの小噺
手宮佐久人
1つ目 めんどくさい人
「やだ〜行きたくないよ〜」
朝ごはんを食べながら気だるげにぽつりと呟く。
「そんなこと言ってばかりじゃない、どうだったら行きたいのよ」
忙しそうに身支度を整えるお母さんが言う。お母さんだってめんどくさいはずなのにな。
「ええ〜水は嫌だし金もやだなぁ〜…ぜぇんぶやだ〜」
「 はぁ…お母さんもう知らないから。好きにしなさい」
呆れた口調でお母さんは言う。つい数分前から始めた身支度はすでに終わった様子のお母さんは急ぎ足で家を出た。私は突き放された。仕方がないな。
「じゃあまだ先延ばしぃ〜」
朝ごはんを食べ終わった私は誰もいなくなった部屋で二度寝を始めた。
私の移住先はどうしようか。お母さんは火星に行ったが、私は正直地球で1人暮らしたい。
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