その羽根を広げてみて②

皐月

第1話

日が明け放課後。



車で学校まで迎えに来たハクによって、私はまた六界の本部にやってきていた。



定期的に本部へ通うことで私がハクの彼女だと周囲の信憑性を確かなものにするためらしい。



集会ほどじゃないにしろ、敷地内でバイクを走らせていたり、1階の工場でバイクのメンテナンスをしていたりと見た目ヤンキーな皆さん方が本部には生息していた。



此処に居る人たちは暴走族な訳だから、中身も立派なヤンキーな訳だけど……。



私を連れて本部を我が物顔で歩くハクにヤンキーたちは律儀に挨拶し頭を下げていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る