シースルー
子律
第1話…宣言
ここは日本各地から志望者が集まる女子高
【
東京のご令嬢や業界人が多く在籍している。
私?女の子が大好きって理由だけで入った、ただの一般人よ。
両親は仲良く小さなお弁当屋さんを経営してる。
私もまぁそこそこ仲良くやってるかな。
ご令嬢ってイマイチ他人に懐かないイメージあったんだけど、ぜんっぜん違うの。
優しいのは想像通りだったけど、この学園は甘えたがりの子が多くて、私のようなタイプの方が珍しいみたいで逆に私がチヤホヤされちゃってる。
白い髪の毛にツーブロックで襟足は長い。
まぁ確かに、黙っていればミステリアスなかっこいいイメージの着く見た目ではあると思う。
「ごきげんよう、
「あー!私が一番に御挨拶申し上げたかったのに。」
「叶さん、今日も素敵ですわぁ。」
「本当にいつも美しいお方ね。」
これが私の朝のルーティン。
毎朝門の前で私を慕ってくれている女の子達が待っていてくれてるの。
普通立場逆だと思うんだけど…
「ごきげんよう、今日も皆可愛いね。」
そう言って顔を赤らめた皆と教室へ向かう。
この学園に入る前に女子高あるあるみたいな物をよく調べていたんだが、その中に「ボーイッシュな女子は校内でモテる」みたいな事が書いてあってだな。
別に趣味じゃなかったんだけど、女の子に好かれるならと思って黒髪ロングを白髪ショートに切り替えたって訳。
想像していたよりもだいぶモテている。
実際入学してまだ1週間だけど、もう学年約半分の女の子からラブレターが届いている。
申し訳ないが全部断った。
私にはもう気に入っている子がいるんだ。
入学初日
教室に入って皆の視線が私に集まっていた。
ほとんどの女の子が私に質問を投げかける中、たった1人、窓際の1番後ろの席にいた子だけはずっとこちらを見つめていたんだ。
私と同じ、ショートカットで襟足は長い。
だが彼女はいちごミルクのような甘いピンク髪。
一気に惹かれた。
話しかけてくれた女の子達を置いて彼女の元へ。
「はじめまして、私は叶。あなた名前は?」
「…はじめまして、
「咲希ちゃんね、私貴方のこと気に入ったわ。友達になってみない?」
「なってみない?って(笑)通販のサプリのお試しじゃないんだから、なりましょう。」
何だこの子、可愛い、しかも普通に面白いこと言うじゃないか!!!
「よろしく、我が友よ!」
彼女の手を両手で強く握り、まるでプロポーズかのように膝を立てて頭を下げた。
彼女もクスッと笑って一言。
「よろこんで。」
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