反射スキルは無敵です(神編)
わたなべ たくみ
第1話 プロローグ:十二神将の誓い
きらびやかな光が玉座に座する十二の神々を照らしていた。彼らの瞳は、下界の蠢く小さな存在たちに向けられている。
「いよいよ始まるのですね」
柔らかな声でそう言ったのは、豊穣を司る女神フレイヤだ。彼女の視線の先には、緑豊かな森が広がっている。
「ああ、フレイヤ。我らが選んだ駒たちが、どのような下剋上劇を繰り広げるか、楽しみでならない」
豪快に笑うのは、戦と破壊の神テュール。彼の双眸は、すでに血の色を宿しているかのようだ。
「今回の選定は、力だけではない。知恵、運、そして何よりも生き残る執念を持つ者を見極めねばならない」
知恵と策略の神オーディンが、深遠な眼差しで他の神々を見渡す。
それぞれの神が、己の信じる力、与えたスキルに絶対の自信を持っていた。地球という異世界から召喚された十二人の若者たち。彼らに与えられた能力は多種多様。その中で最後に勝ち残った者にスキルを与えていた「神」だけが、この世界の新たな管理者となる資格を得る。
「正々堂々と、この戦いに参加することを誓いましょう」
主神たるゼウスの重々しい言葉が、神殿に響き渡った。他の神々も、静かに頷く。下界では、まだ己の運命を知らぬ若者たちが、それぞれの場所で息をひそめている。彼らの間で繰り広げられるであろう、血と策略の物語の幕が、今まさに上がろうとしていた。
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