ようこそアステネリア王国へ 異世界移住の第二の人生は異世界でのんびり……………。

猫を愛でる会

第一章 ようこそアステネリア王国へ

第1話 やらかす大賢者異世界に行く

 この世界の二度目の、人類歴である星龍暦せいりゅうれき7878年の十六月初頭、亜人精霊系のケットシーの国アステネリア王国で、この世界の新たな一歩が刻まれようとしていた、それは王の気まぐれにして私的欲求による物、そしてこの世界を創造した女神もそれに加担をしていた…………大丈夫か?  この世界。


 そしてケット・シーの大賢者、ガリレオ・ガルステットは王に呼ばれ、王都ウィールドの白くそびえ立つ王宮の、この国の主である王が待つ、対談の間で王の話を聞くのだった。


 ガリレオは見た目は、身長170cmに満たない背丈に青毛のコンラット種に似た丸顔の、魔道師の青ローブ姿の洋風ケット・シーで、師匠である先代の武闘派大賢者が隠居により、自称天才を名乗る大魔道師のガリレオは、新たに大賢者を襲名しキャスバル王に、無理難題を毎回言われるのだった。


 だがガリレオの齢は、猫故に分からないが地球の人間年齢では十八歳位だが、実際はもっと年を重ねてる、地球とは違う惑星周期と、寿命の根底が違う為この世界の寿命は地球の常識を逸脱した、ファンタジー世界である。


 ☆☆




 私は(自称)人類稀に見る大賢者ガリレオ・ガルステッド、魔法貴族ガルステッド家の次男であり、魔法馬鹿と揶揄やゆされながらも、魔術を極めた自他認める天才魔術師である。

 だが大賢者の称号は私より天才な先代から、無理矢理渡された称号でしかないが、私は基本スペックは天才だから問題はない。


 昨日も来た赤い豪奢な談話室には、威圧感を放ちこの城の主が居る、対岸に鎮座し威厳の覇気を放ち暇そうに私を見る、何か少し機嫌が悪いが時折紅茶を飲む時に、何か企んでる様な悪い顔が覗くがこの顔の時は、ろくな事は大抵起きない……………まったくろくな事が起きない、独特の前髪に金髪系金茶トラ柄の我が国アステネリアの王、キャスバル・クロッゾ王が私にやっと話す。


「賢者ガリレオよ、実はな折り入って頼みがある………」


 キャスバル王は、何かを決心したように口を開き、大賢者ガリレオに言う。


 何か何時もと様子が違う、一体どんな無茶を今回は言うのだ?  前回は、海に居る巨大クラーケンを倒せと言うし、まあ倒して来たが私と師匠でないと、絶対に倒せなかったイカ野郎だったな、さて気を取り直し王の話を聞こう。


「何でしょうか?  王よ………」


 王は何時もと違い、重い口を開け話し出す。


「ニュークロイツ国の、魔道蒸気機関車や画期的な水道技術の革命を聞いておるな」

「勿論、二年前に大々的な宣伝を、ウィールデンに開発局の貴族の仕事で居る、兄上経由で存じております。

 今年はその魔道蒸気機関で、船を動かし貿易を拡大させ、しかも魔法石をエネルギーに使う飛行艇よりも、エネルギーコストが安く、海路の航行日数が革命的に短縮する、大型魔道蒸気機関貨物船を計画とか」


 キャスバル王が何か、苦虫を噛み潰したような顔をするが、ニュークロイツ国は我が国と友好的であり、最新式の陸路の魔道トラックを数台を、安く売ってくれた程だ。

 しかもポールステルラ魔道王国と三同盟で、今は自由貿易の街ウィールデンの地だが、元々は元アルメニア帝国の帝都マンハッテンだった地だ。


「だが我が国は陸路が大半だ、しかも魔道蒸気機関車は我が国に、通す気はないがポールステルラや、自由連邦フランタリア国には路線を開通し、技術供与も始めた…………だが我が国には、供与する気は無いとニュークロイツ国から先程、そう言われたのだよ」


 何となくだが、ニュークロイツ国は我が国アステネリアの、技術進歩のやる気の無さと、紙を作る若き卵の技術者達があっさり留学先で、帰らずにその国に帰属をするからだろう。


 紙を作る技術も、ニュークロイツの様な技術革命は我が国にはない、あるのはエルフを抜いた他の種族より長い寿命と、そのおごりで怠惰たいだに過ごし時代遅れに成り行く我が国、このままルーウエルド大陸の歴史に、埋もれ行くのだろうか?


「ですが、我等にニュークロイツの様な優れた研究者も、ポールステルラの様な優れた魔道研究学者が、居る訳でも御座いません………」


 私が言うと、王は顔をムッとしながら頷くが、内心は自分の代に他国に技術革命に遅れたのを、悔いて居るのだろう。


「まあ本来なら、技術供与拒否の話が無ければ、私も少しは私情を優先させる気だったが…………」


 キャスバル王に、暗い影が落ちそしてとある存在を裏切る形に成るが、キャスバル王はこの日をさかいに本来の歴史からはみ出す一手を、大賢者ガリレオに告げるのだった、それはとあるヒロインの運命と結局、キャスバル王の私情が叶う事に成るが、ガリレオのこの先の運命と役割が変わり行く。


「大賢者ガリレオよ」

「はい」


 何故か分からないが、ガリレオは背筋を伸ばし返事をした、何時もと何か様子が違う雰囲気に、ガリレオは呑まれたのだった。


「貴公に命じる、異世界より技術の伝道者を連れて参れ」

「・・・・何故に我輩が、あと何故に王が我輩が異世界に行けるのを、ご存知なのですか?

  今日、報告しょうと思ってたのですが」


 ガリレオの質問には、答えられないキャスバル王は明後日の方を見て言う。


「細かい事は気にするな、それより頼んだぞ、大賢者ガリレオよ」


 私は片膝を着き、行儀ぎょうぎょうしく一礼し返事をした。


御意ぎょいに」

「それと、本来なら店を異世界人に頼む筈だったが、こんな事に成っては店とか言ってられん、まだ開発区の場所に技術開発特区構想を考えてる、そこに異世界人の客を住まわせサポートをせよ」


 私は王の本気に、戦慄を覚えるが。


「好奇心で、異世界人を困らせるなよ大賢者ガリレオよ」


 何故か釘を刺された、まあ心当たり有り過ぎるな、昨日好奇心で不思議な筒を分解したら、王の側近に青い顔されながら怒られたからな、ニュークロイツの技術者も居たような………。


 ※注意∶本来ならガリレオは、この分解事件を起こしてはなく、ニュークロイツとの技術提供交渉を、長く行うのが本来の歴史である、途中でガリレオが口を滑らせて仕事が増えますが。


「本当に頼むぞ、大賢者ガリレオよ………絶対に、異世界に行って迷惑をかけるなよ、それとこの紙を持って行け」


 私は何故か二度も釘を刺、私は溜め息深く紙を片手に私は仕方なく、城を後にした後で時空魔法ワープドライブを使い、自由都市ウィールデンの我が国の領内エリアに向かい行く、王都近郊の遠くに在る私の研究所兼自宅は後で引っ越しとかしよう、長く自由都市ウィールデンに滞在に成るからな、王に渡された異世界人の自宅予定の紙を片手に、深い溜め息を私はする。


 そして一瞬の移動だが到着すれば景色も風も変わる、かつて悪名高い独裁皇帝トランクリンにより統治された、帝国の帝都だった場所でありかって師匠である先代大賢者が名を残した、二百年前のモンスターによる狂乱のモンスター大戦、それはこの国の皇帝一族全滅とモンスターの食料に成った、沢山の民衆の犠牲が大量に出た悪夢の歴史だ。


「更に古代の時代には、国が弱体化したモンスターの異常発生も在る、我輩(わがはい)の少年時代の時よりは街が開発されてるだろうな……………」


 ※注意∶ガリレオの少年時代は、人間の年齢とは違いますが人間よりは、幼少期は長いです。


 まあその時私は、師匠に言われブリデン王国を旅してたけどな。


「その師匠は現在、のんびりと隠居してグランドアルプスの麓で、魔法ポーション錬金術を試してるらしいが、大丈夫なのかね?  色々と」


 独り言を言ってから、フッと一息出して私は独り言を続けた。


「調合中に爆発しないと良いのだが、師匠はたまに薬草から爆薬を作るからな…………」


 どうしたら、薬草から爆薬が出来るのか未だに分からぬ?


 ランチの時間までまだ時間は有るが、私は建物を出て星詠みが日が明るくても、出来そうな場所を探し歩く。


「まあ、我輩は旅がしてみたかったな……………、出来れば異世界の美味しい魚を旅で味わいたかった、それに技術もだが異世界にはどんな美味しい食べ物が有るか、楽しみだ」


 私は人間に化ける魔法等を習得してる、普通にどんな国も違和感なく歩けたりする、流石私だ………いや我輩。


 だがガリレオは知らない…………、他の異世界はその世界のパスポートや冒険者カードが無いと、国を越えられない世界も在るとは知らないのだった。


「まあ、出会ったその異世界人に少し旅行に、連れて行って貰おう」


 異世界は自由に旅が出来るだろう、金貨は余り使いたくないが…………お金が、何故か支給されなかったし。


 キャスバル王がうっかりと、資金を渡すのを忘れただけだったが、そんな事をガリレオが知るよしはない。


「この辺りが良いかな、さてどう見えるだろうか?」


 高い場所から星の並びがゆっくりと、明るい午前から午後に成りそうな空に向け、私は目に特殊な魔法をゆっくり通し、私は星の並びが見え始める流れ星の瞬きや、魔力エーテル流星の光と強力な魔力エーテルの彗星が魔力を通し遥か遠くに見える、ガリレオは体内の魔力を高めつつ星を見ると。


「此れは吉兆、強力な 魔力エーテルの彗星が見えるなら、素晴らしき世界に行ける筈だ」


 私は半年前に創造の女神の眷属に成り、私は手にしたかった力を魔法ではなく女神眷属の権能として手にした、他にも丸投げの様に権能やスキルを渡されたが、何の嫌がらせだろうと今も思うが、創造の女神様には感謝する部分もある………たぶん、何か王と女神様から内容は違うが、同じ頼みを叶える事にするかね。


 何故に時風創造の女神様は、異世界人を連れて異世界のスイーツをご所望かまったく理解出来ぬが。


 何故か重い溜め息が出る、ガリレオであった。


「さて、王と女神様の期待もあるし、仕方あるまい…………さっさと行くか」


 私はキャスバル王が、異世界人が店をして貰う為に手配した、木組みの家の一つに向かい魔法と共に権能を発動する、何故か異世界人が商売予定の店舗予定の地図が入ってたが、まあまだ未練があってだと思うが、その羊皮紙を見なかった事にし私は運とランダムに異世界に開く、異世界に行くゲートを初めて開く…………、まあ私は天才だから問題はない。


「星の並びよ、我が声我が意志を聞き届け運命の扉よ開け、サモン・ワールドオブゲート!」


 此がガリレオの、最初で最後の異世界に行くゲートを使った瞬間であり、そして宝の持ち腐れに成りガリレオは後悔の一つに成った。


 不思議な黒い扉だな、それより初めて使ったが上手く行った、流石我輩カッコ良く決まったな……………ふぅ。


「それにしても、不思議な扉だな…………」


 そのゲートはガリレオにしたら不思議な扉だが、地球ではマンションとかの黒の鉄系扉であり、その先は何処に繋がってるかと言えば、湖だったり漁船だったり宇宙海賊の船内トイレだったり、宇宙最強の王家の樹の戦艦だったり入浴中の女の子のお風呂だったり、勉強が苦手な少年の机の引き出しだったり宇宙規模の、女難の相の少年の部屋だったりするが、それは星の並びより魔力エーテル彗星の放つ魔力エーテルの量に関係する、それをガリレオも渡した女神すら知らない、だが何故か運命は同じ出会いへといざなう。


 権能は異世界に行く魔法を補佐し、そして魔力やエーテル魔力はゲートを異世界に繋げるのに影響はあるのだ、ガリレオはドアノブを握り扉を開いたら、何故か暗い場所に出た…………物置だろうか?

 ガリレオには見た事の無い物や、不思議な箱や色々な物が在る場所に、扉の先は繋がった。


「少し埃ポイな…………」


 ふと周囲を見て、知らない文字が私を出迎える、私の知らない文字私が知らない書物や置物……………興味深い、私は一冊手に取る…………未知の誘惑には抗えない。


「此れが異世界の書物、しかも紙の書物とは侮れない」


 だが少しすると、何かの気配が近付く………私は魔法を準備…………。


(なに…………、攻撃魔法が使えないだと!?)


 私は物凄く焦る、人生最大に焦る…………ドラゴンに出会うよりも焦った、たが出会った異世界人は意外にへんた…………良い人間だった。


「音がしたから来たら、二階に巨大な猫が…………居る…………モフモフして良いよね?」 

「何だこの人間、ヤバくね?」


 こうしてガリレオは、生涯こき使われるが仲間として頼りに成る、ガリレオの人生の世界を広げた…………猫好きの四十代半ばの、自分より少し背が高く中年太り以上のオッサンに。


「……………巨大な猫が喋った、ケット・シーは地球に居たんだな………だが此処は日本だし、ヴェネチアではないけどな」


 なに言ってんだ? この人間。

 此れから始まる、ストレス白髪混じりに成り始めたオッサンと、王様と女神により大変面倒な使命を持ったガリレオの、二つの世界を又に掛けない物語が始まる。




 次回に続く。


 ・ウィールデン

 

 かつて独裁帝国があった国の帝都、最後の皇帝トランクリンが納める国はかってはダンジョンにより潤い、ダンジョンから出た資源を隣国に高い関税を掛けて輸出してたが、度重なる金での隣国の領土買収問題に趣味の悪い成金な調度品集めに、身内に贅沢させアルメア帝国ファーストと高らかに耳触り良く言うが、結局自分と身内ファーストが過ぎクーデターと、帝都近くの六大ダンジョンからモンスターの暴走が起き、帝国はトランプルリ皇帝がモンスターに食われ、帝国の運命は尽きた。


 それはこの世界の歴史にして、星龍暦せいりゅうれき7577年の事である。


 かつての趣味の悪い城は崩れ、栄華の痕跡はモンスターの急襲による破壊により民衆すら残らず、モンスターの巣窟に一時成ったがケットシーの大賢者による魔法で、暴走するモンスターを滅ぼし同盟協定で三国モンスター討伐で、平和を取り戻し帝都だった土地を賠償金として取り入れた、交渉相手が居ない為もある。


 クーデターを起こした軍隊も、モンスターには叶わず食料に成った為、元アルメアは事実上政治能力はなく三国に吸収され、地域の運営に腐敗が無かった為そのまま王に任命され統治者のロードとして残った、一部領地の領主は皇帝寄りで何時も帝国に居た為、一部領地は功績を上げた騎士が領地を貰い国王からロードを任命されたり、領主に取立てられたりと新たな時代を形成する。

 

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