第2話 ある日の放課後 教室で
「何してるんだい結香さん」
「……本を読んでいるんです」
「そうかい」
「「…………」」
「それはどんな本なんだい」
「……ファンタジーモノです」
「そうかい」
「「…………」」
「どんなお話なんだい」
「……かっこいい主人公が魔王を倒しに行く話です」
「そうかい」
「「…………」」
「それは「本は……」」
「「…………」」
「本は……なんだい結香さん」
「……本は世界が広がるんです。自分がその中の登場人物のようになれたり、知らないことを知れたり、登場人物を見守ったりできるんです。だから私は世界を広げるために本を読むんです」
「そうかい」
「補習終わったよー。2人共帰ろー」
「「光さん」ちゃん」
「あー2人でご本読んでるー。私も見せてー」
「「…………」」
「「一緒に世界を広げますか」よっか」
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