『雪の社(やしろ)に、あなたを想う』

rinna

あらすじ

澄川さゆりは、神社の神職の家に生まれ育ち、平凡な日々を送っていた。

ある日、彼女は神社を訪れた女性、葉月と出会う。葉月はどこか不思議な雰囲気を持ち、さゆりは彼女に強く引かれていく。

彼女と過ごすうちに、さゆりは自分が“過去”に叶えられなかった願いがあることを思い出す——それは、誰かを再び生きてこの世界に呼び戻すこと。

葉月はその願いを叶えてくれた存在だった。しかし、葉月は決して現世に留まることはできない存在だった。

二人は冬の間だけの、短い時間を共に過ごすことになる。


その“終わり”を迎えたとき、さゆりは葉月に伝える。

「あなたがいてくれたから、これから先の人生も歩いていける」と。

葉月は、さゆりに「ありがとう」と微笑み、春の光とともに消えていった。


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