DREAM soldier
ニシカス
プロローグ
人は、神の領域に踏み込んでしまった。
かつて、王国の科学者が“人間兵器”を作るために開発したウイルス。だがそのウイルスは、思わぬ結果を生んだ。誤って高濃度で注がれたそのウイルスは、実験台のラットに異常な知能と力を与え、やがて人型の怪物へと変異させていった。ラットは、そのウイルス実験の被験体として多くの仲間を失い、全てを奪われた。自らの仲間が殺される姿を目の当たりにしたラットは、復讐心に燃えるようになり、人間に対して憎しみを抱くようになる。彼らは、その怒りを力に変え、地上に対して報復を始めた。
ラットは、仲間たちにだけウイルスを与え、彼らに力を与えていった。だが、人間は迂闊にウイルス扱うことができなかった。何故なら下手に使って人間を凶暴化させてしまう可能性があるからだ。だが科学者が誤って感染したことに気づかなかったことが引き金となり、ウイルスは科学者から一気に広まり、パンデミックが発生。世界中にウイルスは広まり、ほとんどの人間は耐性がなく、死に至った。適応できた者だけが生き残り、やがてそのウイルスは宿主の遺伝子に組み込まれ、そして子供にまで遺伝していった。
しかしその後、怪物たちは突然姿を消す。まるで、何かに引き寄せられるように地下に潜り、姿を現すことはなかった。その後、人間は100年の平穏を手に入れる。
だがその間も、地下ではラットたちが力を蓄え帝国を作っていた。地上では、討伐組織が結成され、怪物の再来に備えて訓練を積んでいた。だが、決して人間たちは安心しきっていたわけではない。モンスターたちの再襲来がいつ来てもおかしくはないという警戒心は、消えることはなかった。
そして100年の平和が終わりを告げる時が来る。突然、多くの人が住む街がターゲットにされ、怪物たちが再び人間世界に現れたのだ。何もかもが、再び動き出した。
そして物語はそれから15年後のとある街の、とある青年のもとから始まる。
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