第12話 仲居として働くことになり


初日早々に、約30名くらいの団体で予約が入ってたことから、この日は貸し切りでした。

ただ、みなみが体調不良で欠勤した為、知子とエレナの2人で接待することになりました。


その中に必ず月に1回は連泊で泊まりに来てくれる方がいて、知子はその常連さんにエレナが新しく入ってきたと紹介してくれました。



女将さん:岩本さん、いつも当館をご利用いただき、ありがとうございます。今日からうちで働くことになったエレナさんです。


エレナ:エレナです、よろしくお願いします。


客:かわいいね、知子さんいい子を雇ったね!


エレナ:ありがとうございます。


女将さん:岩本さんは毎月泊まりに来てくださる常連さんなの。すごく気さくな方でね。今日は仕事の関係で団体として来てくれてるけど、基本は1人で来ることが多い方なのよ。


エレナ:へぇー、そうなんですね!


客:ビンビール追加お願いします。


女将さん:じゃあエレナちゃん、あのお客さんにビール注いできてもらっていい?


エレナ:かしこまりました。



ビンビールを注文したお客さんの元へいき、ビールを注いでたら


客:あなた新人さん?


エレナ:はいっ、今日からです。


客:おーっ、頑張ってね


エレナ:ありがとうございます。



➖退勤後➖


女将さん:エレナちゃん、初日から団体様の対応で、スタッフは私たちだけだったから、疲れたでしょう? これから頑張っていけそう?


エレナ:少し緊張しましたが、これから頑張っていきたいと思います!


女将さん:困ったことがあったら、何でもいいからすぐ相談するんだよ!


エレナ:ありがとうございます。


翔平:知子さん、エレナさん、賄い作ったので食べてくださいね。今日はからあげです。


女将さん:からあげだって、よかったね!


エレナ:ありがとうございます。私からあげすごく好きなんです!


翔平:それは良かった。もし食べたい賄いがあれば、遠慮なく言ってくださいね!


エレナ:ジャンルは何でもいいんですか?


翔平:もちろん、リクエストしてもらえれば対応しますよー!


女将さん:翔平さんの賄いすごく美味しくて、スタッフからも結構好評なのよ!


翔平:いえいえ、そんなことないですよ。


女将さん:ホントの話、みんな美味しい美味しいって言いながら食べてるんだからぁ。


エレナ:それは食べるのが楽しみです。では、お先に失礼します。


女将さん・翔平:お疲れ様でした。



この時エレナは心の中で、「これまでいろんな職場で働いてきたけど、ここはアットホームで働きやすそうな職場だなぁ」と感じたのでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る