第9話 私、暇だから

一人の男が召喚された?




魔方陣の周りに警護中の騎士たちが後退りした。


ローブを纏い、疲労困憊の魔道士たちが恐れて震えている。


豪華な衣装を纏った王様が、護衛騎士の背に隠れる。傍らの王子王女が気を失い倒れた。


宰相やお付きの貴族たちは、震えて言葉にならない声を上げている。




男は笑みと思われる表情?らしい感じだが、何を考えているのか分からない。




大神官は、震えた声で神を恨みながら、叫んだ。




「神よ!私達は、勇者を望みました。カノ者は本当に勇者なのですか?教えて下さい。」




彼は、目が五つ、首が二つ、手足が八本。


まるで化け物と言った表現がピッタリなのですから。






女神様は、ポツリと呟いた。


「何で、召喚先が地球と考えて居るのかしら、宇宙は、広いのよ。たまには別の人を呼んでみたいのよ。わたし暇だからね!」






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