03適材適所
3-01
一週間後...
全ての職員に通知書が配られた
王国官僚の皆様へ
本日付けで、王宮より新たな
人事改革が正式に承認されました。
これに伴い、各役所の人員配置を
適材適所の原則に基づいて見直し、
より効果的な行政運営を実現するための
配置換えを実施いたします。
この改革の目的は、
各官僚の専門性を最大限に活かし、
王国全体の発展に貢献することです。
今後の業務において、皆様の知識と経験が
新たな場面で求められることとなります。
異動対象者への通知
該当者には個別に
新たな配置先と業務内容について
詳細な通知が送付されます。
皆様が持つスキルを適切に
活用できる場を提供するため、
調整を行っております。
異動実施日
異動は〇〇月〇〇日より
順次行われる予定です。
準備期間を十分に設けるため、
該当者には各部署の責任者より
直接連絡を差し上げます。
異動に関するお問い合わせ
業務調整や不明点については、
専用相談窓口を設置しておりますので、
お気軽にご相談ください。
王国の未来のため、
本改革への皆様のご理解と
ご協力をお願い申し上げます。
王宮人事管理局
発令日:〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
署名:クス・エリオス 王
全ての役所では大騒ぎとなった
怒りをあらわにする人がほとんどだったが
現状に不満を持ってる人や
気に入らない上司の元にいる人は文句を言いながら
期待でワクワクしてる人も意外と多かった
ユージの特別チームを目の当たりにしている為
自分も同じように輝ける場所に移動出来るのかもと
肯定的にとらえる物も大勢いた
但し、財務省の人間だけは別だった
他の省を下に見ていた
予算を握っている事が強力な権力になっていた
他の省のトップクラスの人間が
財務省の課長クラスにペコペコ頭を下げていた
この特権階級の座をあっさり
明け渡さなければいけない
財務省内は荒れに荒れた
机を叩き泣きながら悔しがる光景が
あちこちで見られた
官僚A: 「こんな理不尽な異動が許されるのか!
俺たちは財務省の中枢を担ってきたんだぞ!」
彼は自分に言い聞かせるように叫んだ。
しかし、その言葉の裏には、
失った特権への未練が隠されていた。
官僚B: 「あの平民風情が
王様を丸め込んだに違いない!」
これまで築き上げてきた「関係」と「利益」が、
一瞬にして崩れ去ったことへの
憤りが彼の胸を燃やしていた。
通知に王様の署名が入っていては
今更どうにもならない、
政治的駆け引きはお手の物で
こんな事はだいたいひっくりかえせる
でも今回は奇襲だった
しかも王様からのトップダウン
すでに決定したことなのだ
官僚C: 「こんな仕打ちが許されるのか!
3度殺しても殺したりない!」
彼の声は部屋の壁に反響し、
苛立ちがさらに募る。
官僚D: 「それだけじゃ足りない。
ユージの信用を失墜させるために、
彼の過去を探るべきだ。
何か弱みがあるはずだ。」
ホワイト財務大臣も
何も知らされていなかった
完全な闇討ちだった
自分の手下が次々と格下省庁に飛ばされる
それを黙って見てるだけ
「ユージのせいで、すべてが変わってしまった。
あの少年がいなければ、
こんなことにはならなかったのに…。」
その言葉には、嫉妬と無力感が混ざり合っていた。
広い廊下を歩きながら、
その官僚は心の中で
交錯する感情と向き合っていた。
新しい任地で待っている未知の挑戦への期待と、
これまで築き上げてきた
人間関係や仕事を離れる寂しさ。
胸の奥には、不安と自信が
微妙に混ざり合う感覚があった。
「この決定が自分に何をもたらすのだろうか…」
彼は思わず足を止め、窓から外を見た。
穏やかな景色が広がる中で、
彼の心にはこれまでの努力が評価された喜びとともに、
失敗することへの恐れがちらついていた。
しかし、ふと自分に言い聞かせるように息を整える。
「適材適所。ユージ殿が見てくれたのだから、
きっと自分にはこの役割がふさわしいのだ。」
その瞬間、小さな覚悟の光が胸の中で芽生え、
新たな一歩を踏み出す決意が固まった。
代わりに入ってくる人間は数字のエキスパート
数学博士のような人材と次々に入れ替わった
こいつらめちゃくちゃ仕事が出来る...
今までのコネ入社の口だけ達者な部下とは
運電の差だった、
文句を言いたくても逆に論破される
仕事の効率が何倍も上がった。
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