信号
愛染ヒドロ
告白
横断歩道の前に、2人で並ぶ。
一緒に帰れるのはここまで。
いつも通りの帰り道。
けれどその日は、もうずいぶん暗くて、なぜか、ここで別れてしまうことが、たまらなく、寂しかった。
信号が青から赤に変わる。
押し込んでいた気持ちが、あふれてくる。
「ねえ」
彼は私を見た。
そっと目を瞑り、勇気をだして、一歩踏み出す。
「好きだよ」
彼に背を向け、そう告げた。
「まって!」
彼の声が、後ろから飛んでくる。
「僕も、」
突然、体がなにかに締め付けられた。
「好き」
彼の声が、耳元で聞こえる。
私は彼に、後ろから抱きしめられているようだった。
驚いて、思わず目を見開く。
赤が、私に警告するように、煌々と光り輝いていた。
天地が逆さになるような、体が飛ぶような、そんな感覚がした。
鼓動が早まる。頭が回らない。
その後、ブレーキ音が響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます