冒険者になろう

 《チュートリアル》

 《その2 冒険者になろう!》

 《その1 冒険者ギルドへ向かおう》


 冒険者ギルドへと向かいましょう。

 冒険者ギルドの場所は、メニューから地図を開き、地図の中で検索をすると出てきます。

 地図を見ながら冒険者ギルドへと向かいましょう



 次は冒険者になるのか。

 職業もサバイバル冒険者だし、冒険者ギルドに登録するのは納得だな。

 冒険者ギルドか。

 どんな場所なんだろうな。

 創作物でよく書かれているみたいに、荒くれ者がたくさんいるのかな。

 なんだかわくわくしてきたな。

 俺は地図を開きながらそんなことを思っていた。

 地図の検索機能から、冒険者ギルドを検索した。

 えっと、まず今俺がいる広場が、町の中心にあり、これから行くギルドは、広場の南側の近くか。

 めちゃくちゃ近いな。

 徒歩数分もしないぐらいの距離か。

 早速地図を見ながら行ってみるとしよう。

 地図を見すぎて、人にぶつからないよう気をつけながら進む。

 チュートリアルに夢中で、よく見ていなかったけど、中世風の町並みだな。

 建物の雰囲気もNPCの雰囲気もいわゆるファンタジーな感じがする。

 そうこうしているうちに冒険者ギルドの目の前まで来た。

 冒険者ギルドはかなり大きかった。

 周囲の建物から頭1つ抜けてデカくて、かなり綺麗に保たれていた。

 なんとなく思っていたイメージとは違うな。

 もう少しこぢんまりとしていて、酒場と兼用な感じなのかと思っていたけど、かなりどっしりとかまえられているんだな。

 俺は意を決して冒険者ギルドへと入った。

 入ってすぐに、人の少ない端の方によった。

 次の指示の書かれたウィンドウを見ている間に、他の人の邪魔にならないように。

 俺は、次の指示の書かれたウィンドウを呼んだ。



 《チュートリアル》

 《その2 冒険者になろう!》

 《その2 登録しよう》


 冒険者として冒険者ギルドに登録しましょう。

 冒険者ギルドに入って正面の奥に並んでいる受付の人に話しかけましょう。

 受付で、冒険者ギルドの登録手続きをしてください。

 そのときに冒険者ギルドに関する情報を受付の人から聞いてください。

 それが終われば、冒険者です。



 えっと、入って正面の受付に話しかければ良いんだな。

 あそこに並んでいる受付のことだな。

 受付1つ1つに数人が並んでいる。

 みんな、プレイヤーなのかな。

 冒険者登録に来ているのかな。

 少し親近感がわくな。

 そう思いながら、俺は右端の列に並んだ。

 両側に人がいる状況よりも、片側だけに人がいる状況の方が、息苦しくなくていい。

 並んでいると、前の人の用が終わったようで前の人が横にはけた。

 俺の番がやってきたようだ。

 受付のお姉さんが声をかけてきた。


「本日はどのようなご用件でしょうか?」


「冒険者ギルドの登録をしたいです」


 俺は慌ててそう返した。

 間違ってはいないな。

 運、要件を短く簡潔に伝えられたはずだ。

 受付のお姉さんは、子供を見るような優しい表情で言った。


「登録ですね、分かりました。それでしたら、こちらの登録用紙に必要事項を書き込んでください。代筆は必要ですか?」


「大丈夫です」


 俺は、受付のお姉さんから登録用紙を受け取った。

 書くべきことは、名前と、職業、ギルドに個人情報を管理されることに関する同意書と、ギルドに個人口座を作ることに関する同意書、そして、ギルド登録に関する契約書の3つだった。

 同意書と契約書は斜め読みしていく。

 チュートリアルで出てくるような契約なのだから、悪徳な契約でも同意書でもないはずだし、ざっと内容が分かれば良い。

 個人情報のやつは、レベルとかステータスとか、討伐情報とか、素材買取りの情報、依頼達成に関する情報をギルドが管理しますよというやつだった。

 口座の同意書は、ただただ、口座を作りますよ、素材の買取り額や、依頼の報酬などはそこに振り込まれるようになりますよという内容だった。

 契約書の方は、基本的には自己責任ですよ、ギルドのルールを守ってくださいねなどという内容だった。

 俺はそれらに手早くサインして、受付のお姉さんに渡した。


「これで大丈夫ですか?」


「はい、これで登録が完了になります。本来は、登録料として、1Gが必要なんですけど、その費用は、国の冒険者支援から払われます。他にも支援物資がありますので、それらは後ほどお渡ししますね」


 あっけなく、登録が完了したらしい。

 もう少し、試験があったり面接があったりするものなのかと思っていた。

 まぁ、一々試験とかをやっていたら、大量のプレイヤーをさばけないだろうし、それはそっか。

 あっけにとられながらも俺はなんとか返事をした。


「分かりました」


「冒険者ギルドに関する説明は必要でしょうか?」


 これが、チュートリアルが言っていた、ギルドに関する情報というやつか。

 俺は受付のお姉さんの問いに食い気味で答えた。


「お願いします」


「まず、冒険者ギルドは、国の組織です。国がダンジョンの素材を効率的に手に入れるため、冒険者が効率的にダンジョン攻略をするために作られました。ですので、冒険者の本分は、ダンジョンを攻略することにあります。1層でも深い階層に潜り、1つでも多くの素材とダンジョンに関する情報を持ち帰ってくることが冒険者の使命です」


 へぇ、国の組織なんだ。

 てっきり、創作物等のイメージから、国から独立した組織なのかと思っていた。

 ダンジョンに潜るための組織なんだな。

 俺はそう思いながら相槌を打つ。


「そうなんですね」


「冒険者ギルドで出来ることを説明します。素材の持ち込み、依頼を受ける・達成する、売店で買い物をする、講座を受講する、冒険者育成学校への入学、口座への入金出金、借り入れ、など多くの事が出来ます。出来ることは、ギルドランクが上がるにつれ増えていきます」


 そんなに出来ることがあるんだな。

 素材の持ち込みとか、依頼とか、売店とか、さっき作った口座への入金は分かるけど、講座を受けたり学校に入れたり、借り入れも出来るんだな。

 何でも出来るんだな。

 冒険に必要なことは大抵できるって事なのかな。

 俺は、最後のギルドランクというものの説明がなかったので聞き返した。


「ギルドランク?」


「冒険者ギルドには、ギルドランクというものが存在します。ギルドランクを上げると、ギルドからの借入可能額が増えたり、同時に受けることができる依頼の数が増えたり、利用できる施設が増えるなど様々な特典を得ることが出来ます」


 へぇ、そういうのがあるんだな。

 あれかな?

 創作物でよく出て来る、Fぐらいから始まって、一番上はSとかSSとかのやつのことかな。

 キメラインにもそういうシステムがあるんだな。

 俺はわくわくしながら聞いた。


「どうやってあげるんですか?」


「冒険者ランクは、4つの手順を踏むとあげることが出来ます。その1、今の冒険者ランク以上の推奨ランクの依頼を冒険者ランク数以上達成していること。その2,新たなランクになってから冒険者ランク×1000Gの新規素材買取りをしていること。その3、消費値と能力値を足した値がギルドランク×10+200以上であること。その4、現在の特別預入額を倍増させること。この4つの条件を達成すると、冒険者ランクを上げることが出来ます。他には、冒険者ランク10ごとに試験があります。それに合格しなければ、4つの条件をクリアしていても次のランクに上がれません」


 どうやら思っていたランクとは違うらしい。

 アルファベットのランクというよりは、きちんと数値を用いたランクのようだ。

 きっちりと、昇級の条件が決まっているのは良いな。

 条件も複雑ではなさそうだし、かといって単純すぎもしないから良いんじゃないかな。

 俺は、また質問をした。


「推奨ランクとは? 特別預入金とは?」


「1つずつ説明しますね。まず、依頼には、依頼内容、期限、成功報酬、失敗時の賠償金、そして、推奨ランクの5つの要素があります。上4つは、名前の通りなので説明は割愛します。推奨ランクとは、どのぐらいの冒険者ランクの冒険者に対して依頼を推奨しているのかを表した指標です。自分のレベルに合った依頼を選ぶことが出来るように設定されています。冒険者ランクよりも低い推奨ランクの依頼は自由に受けることが出来ますが、冒険者ランクのランクアップには反映されないので、おすすめはしません。自分の冒険者ランク以上の推奨ランクの依頼は、自分の冒険者ランクよりも10上の推奨ランクまでの依頼を受けることが出来ます。できるだけ推奨レベルの高い依頼を達成することで、次のランクアップ、さらに次のランクアップを楽にすることが出来ます。ただ、推奨ランクの高い依頼ほど、難しく、失敗時の賠償金も高いため慎重に選ぶようにしてください。同時に受けられる依頼数は、冒険者ランク10ごとに1つ増えます。依頼は、自動依頼受付機を利用するか、受付に相談していただくか、受付まで依頼書を持ってきていただけると依頼を受理することが出来ます」


 失敗したら賠償金が掛かるんだな。

 依頼選びは気をつけなきゃな。

 ランクが10上まで選べるのか。

 かなり背伸びが出来るんだな。

 そんなことを考えながら言った。


「分かりました」


「続いて、特別預入金の説明をします。特別預入金とは、冒険者が依頼を失敗したときのための担保です。依頼の失敗時には、そこから賠償金が支払われます。賠償金が、特別預入金の全額を超えた場合は、超えた額に関してはギルドが代わりにお支払いします。賠償金が特別預入金の全額に届かない場合でも、賠償金の半額は、ギルドが負担します。特別預入金が、満額入金されていない場合、依頼を受けることが出来ません。特別預入金は、冒険者引退時に、預入額が1.5倍になって却って来います。特別預入金は、担保という側面とは別に、引退時の積立金となっています」


 いろいろ考えられて、制度が作られているんだな。

 まるで現実の制度みたいだな。

 現実のものよりは、簡略化されているだろうけど、ゲームのシステム的には、かなり細かく作り込まれているんだな。

 良作の予感がするな。

 まぁ、ログインした瞬間に、フルダイブのすごさと良作の予感はビンビンに感じていたんだけどな。

 俺は感心しながら言った。


「担保で積立金なんですね」


「借入金について説明します。冒険者はギルドから、無担保で、特別預入金の満額の倍の額まで借り入れすることが出来ます。利子に関しては、1月1日0時0分に借りていた額の1割が利子として借入額に上乗せされます。ですので、1月1までに返済すれば、無利子で借りることが出来ます。借り入れは、個人の口座に預金がある場合は借りることが出来ません。借り入れがある状態で口座に入金があった場合、自動的に返済に回されます。利子などで借入額が借入可能額を超えた場合は、ギルドの計画した返済計画に沿って返済をしてもらうことになります。ちなみに、冒険者が冒険者ギルド以外の機関から資金を借りることはギルドのルールに反しますので絶対にしないでくださいね」


 へぇ、借りることも出来るんだ。

 借りれるとなったら、想像以上の額の金額が飛び交うようになるかもしれないな。

 インフレ、大丈夫かな。

 まぁ、こんだけ作り込んであるのだから、そこら辺も何か考えがあるのだろう。

 ギルド以外で借りれないということは、借金のシステムは、ギルドにしかないよと暗に言っているのかもしれないな。

 まぁ、ゲームにまで来て借金漬けにはなりたくないもんな。

 きちんとルールを守ることにしよう。


「借り入れも出来るんですね」


「最後にギルドカードについて、説明します。こちらが、この説明の間に発行していた、アロン様のギルドカードになります。このカードには、アロン様の個人情報、そして口座が紐付いています。町の出入りの時など身分証が必要なときは身分証として、何か買い物をしたときには、このカードで支払うことで、口座から自動的に引き落としされます。このカードに、今受けている依頼や、討伐した魔物の情報、今のステータスの叙情法などが書き込まれていくので、絶対になくさないでくださいね」


「分かりました」


 そう言いながら、ギルドカードを受け取った。

 これがギルドカードか。

 ここに俺の個人情報が詰まっているのか。

 大切にしなきゃな。

 なくすなんて言語道断だな。

 そう思いながら、ギルドカードを眺めた。



 ギルドカード(アロン)


 冒険者ギルドの極秘の技術の詰まったカード。

 アロンの個人情報や講座の情報の詰まったカード。

 譲渡不可

 売買不可

 破壊不可

 紛失不可



 まぁ、いろんな不可が付いているのは当たり前だな。

 人に渡って勝手に使い込まれるなんて、現実みたいな事が起こらないようになっているんだな。

 受付のお姉さんがにっこりと笑いながら言った。


「以上がギルドに関する説明となります。今の説明だけでは、忘れてしまうと思うので、こちらの冒険者ギルドについてという冊子を差し上げます。ここには、今説明したこと以上に細かいことが載っているのでぜひ参考にしてください。それと、こちらが、国から冒険者になりたての人への支援物資です。ご活用ください」


 受付のお姉さんから渡された冊子と大きなバックを受け取る。

 このバックの中には何が入っているのだろう。

 まぁ、この確認は後かな。

 今は速やかに話を切り上げて、後ろの人のためにこの場所からどかないといけないからな。

 そう思いながらバックと冊子をストレージに入れた。

 いやぁ、いろいろと質問をして説明を長引かせてしまって申し訳ないな。

 後ろに人が並んでいるのにいろいろ聞いちゃったな。

 後ろの人たちごめんよ。

 そう思いながら言った。


「ありがとうございます。長々と聞いてしまってすみません」


 受付のお姉さんは、意思のこもった瞳でこちらを見ながら言った。


「情報は命ですので、遠慮なく聞いてください。知っていることで命が救われることもありますので。それでは、良い冒険者ライフを」


 情報をおろそかにして死んでいった人たちを見てきたんだろうな。

 それで、誰よりも情報の大切さを知っているから、案だけ熱心に説明をしてくれたのかもしれないな。

 俺は、最後に受付のお姉さんに声をかけた。


「ありがとうございました」


 そう言って俺は横にはけた。

 少し申し訳なく思いながら、後ろの人に頭を下げる。

 後ろの人は、いえいえ全然と言いたげに顔の前で手と顔を横に振ってくれた。

 後ろの人はいい人だったみたいだ。

 より申し訳ないな。

 そう思いながら、俺はギルドの少し端の方に再び移動した。

チュートリアル用のウィンドウよりも少し小さな、アナウンス用のウィンドウが現れ、それと同時に頭の中にアナウンスが流れた。



 ”チュートリアル/その2 冒険者になろう! ”を クリアしました。

 クリア報酬の1000Gはストレージに直接入れました。

 ”チュートリアル/その2 冒険者になろう! ”をクリアしたので、自動的に、”チュートリアル/その3 冒険を始めよう! ”が開始されました。











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