光
「……」
「……」
「……」
順調だった。
ずっとずっと順調だった。リーシアたち三人の道中はずっと順調だった。
魔女教のアジトを潰して回り、その実力ですべてを踏みつぶしていった。苦戦することも、怪我をすることもほとんどなく、順調に魔女教のアジトを潰せて行けていた。
このままいけばもう魔女教のアジトを全滅させられるのではないか……そんな風にさえ思っていたある日。
「……光が、消えた」
光が消えた。
ノアの残した地図に記されていた赤い印が忽然と消え、何も示さなくなったのだ。
「これは、どういうことなんですの?」
「……わからん」
ティアラの疑問に対し、テールは首を振って答える。
わからない。そうとしか、言えなかった。
何故、いきなり地図から赤い光が消えたのか……完全に不明。ノアの、魔力が消えてしまったのか。
「……」
色々と考えられる要因はあるものの、テールはそれについて語ろうとはせず、また、誰も深く掘り下げようとはしなかった。
「……もう、夜も遅い」
結局、地図から赤い印が消えたその日は三人で野営し、一晩を明かすこととなった。
現実逃避。そうと言えた。
「……」
「……」
「……」
そして、次の日。
三人は誰も何も言わず、ただ粛々と何も相談することはなくただ帰る準備だけを始めていた。
リーシアも、テールも、ティアラも、そう暇な人間ではない。全員が明確な立場を持った人間である。そう、何時までもノアの幻影を追っている場合ではない。
魔女教の対処にその人生を捧げられるほど、彼女たちが背負っている者は軽くない。
もう旅は終わり。
三人はそう、悟っていた。
「「「……」」」
誰も何もしゃべらない。
仕事の早い彼女たち三人は早々と王都にまで帰還し、そして、誰も何も言わないまま示し合わせたように全員が真っすぐにノアの店へと向かう。
「あっ、三人とも。おかえり。テールだけに仕事を頼んだつもりだったんだけど、リーシアに……ティアラまで。そんなに大勢で行っているなんて思わなかったな」
そして、そこで三人を待っていたのはずいぶんと呑気な顔をして一度は国が片付けた店内を再び元の姿に戻していたノアの姿だった。
「「「はっ?」」」
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