《アキラ先生と いきものの ひみつ》

(教育補助映像資料/制作年:不明/配布元:廃止済)



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【映像冒頭/理科室】


静かな背景音。薄暗い理科室にて、剥製が並ぶ棚の前にアキラ先生が立つ。

先生は手に動物図鑑を持っているが、表紙の絵がにじんでいて判別できない。


> 「こんにちは、アキラ先生です。

きょうは、“いきものの ふしぎ”について、いっしょに べんきょうしましょう。」





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【シーン1/“にんげんも いきもの”】


映像は、教室の子どもたちが手を挙げて発言する場面へ。


> 「にんげんも どうぶつの なかまですか?」

アキラ先生はにっこり笑って答える。




> 「はい。でも、あるじっけんいこうは、ちがうかたちに なりました。

みんながしらないだけですよ。」




机の上に置かれた透明なケース。

中には、人間のような小さな何かが動いている。



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【シーン2/飼育係インタビュー】


場面は校庭に切り替わり、「飼育係」の名札をつけた児童が話す。


> 「うさぎに にんげんの においが つくと、こわがります。」

「でも、アキラ先生に だっこされたあとは、しずかに なりました。」




カメラがうさぎ小屋に寄ると、奥に人間の目玉のようなものがちらりと映る。



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【シーン3/生態観察】


アキラ先生が黒板に「しゅうだんのいきもの」と書く。

群れをつくる動物たちの映像が流れたあと、校内放送の音声が被る。


> 「○年○組の○○さんは、けいゆふめいで おやすみです。」




場面が教室に切り替わり、空いた席を見つめる子どもたち。


> 「あれ、ここ……もともと、だれが すわってたっけ?」

「……でも、イスのうしろに 爪あと ついてる……」





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【終盤/図鑑のページ】


アキラ先生が図鑑を開いて見せる。


> 「ここにのっていない いきものも、じっさいには いるんです。

たとえば――“きみたちの なか”に。」




開かれたページに描かれた絵は、子どものような何かが四つん這いで地面を掘っている。

その下には、小さな白骨と名札。



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【エンディングナレーション】


> 《いきものは、かならず かんさつしましょう。

でも、ときどき、あちらからも かんさつされています。》




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