《アキラ先生と こくごの じかん》

(学習用補助教材ビデオ/対象:小学3年生以上)


> ※このビデオは、「ことばの ほんとうの いみ」をまなぶためのものです。

※ていねいに、さいごまで、みてください。





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映像は、笑顔のアキラ先生が「読書コーナー」の前に立つところから始まる。

背景には、絵本や児童文学が並ぶ本棚。だが背表紙のタイトルは、どれも“ひらがなばかり”で内容が曖昧。


アキラ先生が言う。


> 「さあ、きょうは“ことば”を たしかめようね。

ことばは ふしぎだよ。つかいかたを まちがえると――ほんとうのことが、わからなくなっちゃうんだ。」




彼は一冊の本を取り出す。表紙には『わたしのともだち』と書かれている。


ページを開くと、朗読が始まる。



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《ともだちの はなし》


> きょう、わたしは ともだちと けんかをしました。

でも、せんせいは 「なかよくしようね」と いいました。

わたしは なにも いっていません。





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アキラ先生がページをめくると、次のページに文章はなく、児童の顔写真が貼ってある。

目元には、黒いマジックで×印がつけられている。


アキラ先生、カメラ目線で語りかける。


> 「“ともだち”って、どういういみだったかな?

“とも”って、ほんとうに“いっしょ”かな?」




黒板に書かれていく漢字。


友 → 旧字:𠆢反


達 → 達する、届く、たどりつく先



アキラ先生が静かに言う。


> 「ことばは、“ほんとう”を つたえるためにある。

でも、“ほんとう”がつたわったら……こまるひともいるよね」





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場面転換。生徒たちが音読をしている教室。

ある生徒が「読みまちがえた」瞬間、教室の照明がチカッと点滅する。


読み上げられた文章:


> 「わたしは しっています。

せんせいは わたしの なまえを よんでいません。」




アキラ先生が登場し、読み間違えた子どもの肩に手を置く。


> 「ことばは、まちがえても おこられない。

でも、まちがえたことを しってしまったら、

そのことばを つかえなくなるんだよ。」




その子どもは、しばらく黙った後、口をパクパクと動かすだけになり、もう声を出さない。



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映像の最後に、アキラ先生が歌うような口調で語る。


> 「みんなも、まちがえないでね。

ことばは、まもるもの。

ことばは、かくすもの。

ことばは……けして、ひとりごとじゃない。」




画面には、こう表示される。


> 《しってしまったら つかえなくなることばが あります》

《このビデオは、1回だけご覧ください》





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