第27話

最終的にあみだくじという決め方を選んだ4人。


その結果できたペアが私と奏、綾と陽平。


そして誰もが望んだ昴とのペアをもぎ取ったのは優斗だった。


これで昴と優斗は罰ゲーム回避が確定した。


ということは、私と奏のペアと綾と陽平のペアの勝負になるということ。




「嬢、卓球したことあんの?」



「…やった記憶はないけど球技は得意だから多分大丈夫」




私の曖昧な返答に、困ったように目を細める奏。


何その『最下位になるんじゃないかな』みたいな顔。




「まぁ細かいことは置いといて、綾と陽平のペアに勝つことに専念しようじゃねぇの」



「そうね」




そう思ってるのは綾と陽平のペアも同じみたいだけど。


私と奏のペアを倒すことに専念するみたいだけど。


優斗はもう勝った気でいるのか、にこにこと余裕顔。


そりゃ色々と万能な昴とペアならそうなるだろう。


まず私たちのペアと陽平たちのペアが勝負することになり、卓球台を挟んで半ば睨み合うようにお互いを見つめる。




「言っとくけど手加減しねーぞ」



「そりゃあこっちのセリフじゃねぇの」



「今回は瞳ちゃんが相手でも負けてあげないからね」



「あなた今まで一回も負けてくれたことないでしょう」




てゆうか遊びの卓球でここまで本気になってる私たちってどうなんだろう。


しかも理由が罰ゲーム回避のためって。


どうにも不健全な気がしてならない。

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