第二話「恋愛ジャンルが強いらしいから告白したワイ、心肺停止」

ワイ「恋愛らしいで」


友人「また急に始まったな」


ワイ「カクヨム、異世界だけやない。恋愛が、地味に強い」


友人「地味にで死ぬなよ?」


ワイ「『幼なじみ』『すれ違い』『告白』『文化祭』『下駄箱』、このへん全部入ってたら勝ちやろ」


友人「勝ちって何に勝とうとしてんねん」


ワイ「というわけで告白してくるわ」


友人「お前の中の“バズる=恋愛=即告白”って方程式、どこで生まれた」


ワイ「ちょうど下駄箱で靴取ってたクラスの女子おったから、そいつにいく」


友人「今!?今行くの!?待ておい!作戦立てろや!」


ワイ「作戦は“ぶつける”。感情を。勢いで」


友人「恋愛って戦争やったっけ……?」


(下駄箱前)


ワイ「おい」


女子「……え?」


ワイ「ワイ、お前のこと、好きかもしれん、ような気がせんでもないこともないとは言い切れへん」


女子「……」


ワイ「でも確信もない。とりあえず一回付き合ってから考えてみへんか?」


女子「……は?」


ワイ「お前のこと、PV的に見ても“伸び代”がある」


女子「えっ?」


ワイ「ワイの評価欄、空欄なんや。星ゼロや。だから一緒に★つけへん?」


女子「先生呼んできますね」


(職員室)


先生「何がしたいんだお前は」


ワイ「バズりたいんや」


先生「病院紹介しとくな」


(保健室)


ワイ「……なあ、友人」


友人「呼ばれたわ」


ワイ「恋愛って……読者ウケるはずやろ?」


友人「お前の場合、言い方が遺書なんよ」


ワイ「でも言ったやん。『ワイ、お前のこと、ような気がしないでもない』って」


友人「二重否定の殺傷力って初めて見たわ」


ワイ「ワイなりに、精一杯のストレート投げたんやけどな……」


友人「変化球の末路って、だいたい審判にも当たらんのやで」


(その夜)


ワイ、告白直後から胸に痛みを覚えていた

たぶん恥ずかしさとか、拒絶とか、いろいろやと思ってた


でもそれ、違ったみたいや


 


医者「心臓、止まってました。告白のストレスです」


友人「お前、恋で死ぬな」


(スマホの通知)


『コメント:草』


【第二話:完】

死因:恋愛展開を一話で完結させようとして、心臓が理解できずパニック起こして停止

告白成功率:0%

評価:0

感想:草(1)

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