第22話 彼を知り己を知れば百戦して危うからず
朝、電話を取り、配達する荷物を積み込むと、市場を回り、夜まで帰って来ない。生活の情報は、AMラジオ、新聞・雑誌、ビジネスの情報は、取引店からの情報を得られる。今のように、パソコンもスマートフォンも無い時代である。ポケベルで呼び出され、公衆電話で電話する。
今思うと、伝票に書く店コード、連絡する電話番号。商品コード、部品コード等、全て暗記していた。受験生並みの記憶力が存在した。いちいち調べていたら1日が24時間では足りない。営業は、多くの情報を持っている様だが、苦手な部分がある。ずばり、「社内情報」である。それを補うには、留守番をしている女子社員から情報を得るのが一番速いし、的確である。孫氏の兵法に、「彼を知り己を知れば百戦して危うからず」とある様に、情報に勝るものはない。私は、貪欲に、情報を掴む事に努力した。
営業主任と同行した時、「今日は帰る」とケーキ屋に行き、「お土産。コーヒー淹れて!」と残っている社員と歓談。笑って情報を聞き出している。「主任はいつもケーキ買って来てくれるよ」そうか、こういう所で差が出るのか?となぜか納得です。
この体験を活かし、支えてくれる人へのお礼も兼ねて、情報を聞き出すことに努力した。その成果は、営業実績に現れたかどうかは定かでないが、「良い人」の称号を与えられ、生涯の伴侶を得ることが出来ました。情報に貪欲であり、現場に貪欲であり、見聞に貪欲であり、それが、「的確な判断ができる」肥やしになった事は、間違いない。見もしないでスマホ、会いもしないでオンライン。世界中で、このようになっているが、こんなことを続けていたら、人間が必要なくなりますよ!と思う昨今です。歳をとったのだろう。
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