金玉を見ていると勝手に動くんですが、何故ですか?

柳谷「こんばんは」

相談者「こんばんは」

柳谷「お名前年齢お願いします」

相談者「沼田、35歳です……」



柳谷「ありがとうございます。今夜は、下半身に宿る“微細なる意思”についてお送りします。

お迎えしたのは、生体筋肉反射学と無意識運動反応の専門家、**轟 収(とどろき・おさむ)**教授です」



轟「こんばんは。“金玉の動きには、男の哲学が詰まっている”。そう思って生きてきました」



柳谷「すでに熱量がすごいですが……沼田さん、ご相談をどうぞ」



相談者「僕、ふと風呂上がりに……金玉を見てると……

何もしてないのに、皮膚がギュッて縮んだり、ピクッて動いたり……

なんか、見られてることに反応してるみたいなんです……

あれって、意思あるんですか……?」



(微妙な沈黙)



柳谷「つまり、“観測者効果”が陰嚢に発生してる、と……?」



轟「これは実に科学的な問いです。まず結論から申し上げると、金玉は“勝手に動きます”。

これは**“陰嚢反射”と呼ばれる、皮膚温・自律神経・筋肉緊張による無意識運動**なんです」



柳谷「じゃあ、“見たから動いた”わけではない?」



轟「いえ、実はそれも一部正解です。“見る”という行為で、体温がほんのわずかに変化し、

“羞恥”や“意識の集中”が微細なストレスとなり、陰嚢の筋肉が自動で収縮することがあります」



相談者「……じゃあ、金玉は“自分が見られてる”ってわかってるんですか?」



轟「正確には、“あなたが見ているという事実に、あなたの身体が反応している”ということ。

つまり、“あなたの脳が金玉を動かしてる”んです。あなたの知らないところで」



柳谷「うわあ、怖いようで美しい。“金玉は意思のない鏡”みたいなもんですね……」



轟「その通り。“男とは何か”という問いに、金玉は無言で答えています。

“俺は俺でいようとしている”と。ピクッと動く、それが返事です」



柳谷「というわけで、今夜もまた、己の知られざる反応と出会えました。

子どもは寝なさい、大人も寝なさい……起きてるのは、今夜も――ピクピクと問い返してくる、君の下の哲学……」

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