現代ファンタジー風漫画の世界に転移した最強TS美少女がつよつよムーブをかましていくそうですよ

デコポンJuice

プロローグ

降りしきる、血しぶきが頬を伝う。

暗闇を照らす月が眩くも赤く染まる光景に男たちは目が離せなかった。


男たちの目線の先。

赤と黒のゴシックロリータを着た、まるで西洋人形の様な少女が月をバックにニタリと笑みを浮かべる。

容姿は美しい。だけどもそれ以上に恐怖が押し上げてくるのだ。

周りの男たちの額に銃創があるが故、一発で亡くなったことを示していた。

殺される。

その恐怖だけが、周りを支配していた。


「なんなんだよ…。なんなんだよ!!お前はぁ!?」


彼の慟哭が空を揺らす。

それを嘲笑うかのように、少女は静かに銃口を向けた。


「くひっ。くひひひひひ。"僕"が誰かなんてどうでもいいじゃない?どうせ死ぬんだからさぁ!?」


「あ、悪魔…。」


「悪魔ぁ?酷いなぁ…。こんなに美少女なのにさぁ」


男は、最後の抵抗なのか、おもむろに手を少女に向けた。

「ああぁぁぁっ!!!!」

紫の閃光がチリチリと音を鳴らしながら収束して、レイザービームの様なものが少女に放たれた。

速度は凄まじく、すぐに少女に直撃してしまった。


「あら…?」

爆風が空を包み込み、衝撃が空気を揺らす。


「はぁっ、はぁっ、やったか??」


カッチャ。

音がした。

それは銃特有の音であり、それが背後から聞こえたのだ。

振り返らなくても、わかる。

決死の思いで放った"能力"が意味をなさなかったのだ。

少女は銃口を後頭部に押し当てる。


「酷いなぁ…。せっかくの一張羅が煙臭いじゃあ無いか」


「殺すのか?」


「うーん…。うん。殺すよ」


乾いた笑いが出てしまう。


「ははっ、そりゃあそうか」


「最後に言いたい事はある?」


「なんだよ?家族にでも伝えてくれるのか?」


「そんなつもりは無いけど…なに?何も無いなら殺すよ?」


「まぁ、待て。なら一つだけ聞いていいか?」


「…」


「どうやって爆発を逃れて俺の後ろに来れた?まるで瞬間移動みたいな…。お前の"能力"はなんなんだよ」


「くひっ。瞬間移動?無い無い。でも似たようなもんかな…。だって、"時間"停滞させて僕は普通に降りてきただけだもの」


「時間。なんだよそりゃ、そんなもんバケモノじゃねえかよ」


「答えたよ。じゃあ、バイバイおじさん」

その瞬間引き金は引かれて、男は亡くなった。



ジジッ___少女のインカムから通信が入った。

『ナイトメア。任務ご苦労。これにて帰還せよ』


「了解」


僕は銃をホルダー戻して、この"世界"に来たことを振り返る。

何故、"男だった"僕がこの世界でこんな事をしているのかを

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