第2話 雪の視点(私もヘタレ)

「前から好きだった!」

脳内だったら1000回グライは達也から聞いている。

だが、一度たりともそんな言葉聞いたことがない。



好きと意識したのは小6の終わり頃。

私が知らない同級生にしつこく付きまとわれていた時に、助けてくれた。

それだけと言えばそれだけだが、確実に私が達也のことを意識し始めたきっかけになっていた。

ただの幼なじみから恋愛的に好きな幼なじみになった瞬間だった。



達也と付き合えたらと思った。

よくよく考えたら達也イケメンだし。

それにただ思うだけじゃ、駄目と思って中学に入るタイミングで少しおしゃれに手を付けることにした。

具体的には、髪をサラサラになるようにとか、立ち振舞いとかを気にするようにした。

2.3カ月したら周りから可愛いと言われることが増えた。

親も「凄く可愛くなった。」とも。

自分でも、可愛くなった自覚はあった。

これなら達也から告白してもらえるかも!

淡い期待を持って私の中学生活が始まった。





結論から言いうと、そんなこと全くなかった。

告白なんてされなかった。

どれだけおしゃれしても、どれだけ2人で出かけても。

他の男から迫られるのは増えたけど。

そんなかんじで中学生は終わった。




高校に入るときにはもう無理という気持ちが大きかった。

達也は私のことは幼なじみとしか見てない。

そう思うしかなかった。




「もう、諦めようかな。」

一応同じ高校らしいけど、どれだけやっても意味ないし。

私の初恋は終わったのだ。

今まで通り幼なじみの関係でいいではないか。

自分にそう言い聞かせた。



そういえば、達也って彼女いたことないよね。

何でだろう?

ずっと好きな人でもいるのだろうか?

まあ、私には関係のないことだ。

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