生活力の欠如

 人愛は信じておりません。私にこれを人から受け取る権利なんてものは無く、ただ四肢も頭も金回りも気まずくぎこちなくさせ、もう何が何やら分からずヘラヘラし、不出来な模造品を他人に振りまくことになるからです。これでは道化では済まず、ピエロを模した半狂乱に手足をばたつかせる回路不全の人形です。私は一度だって他人との関係性においての一方を主張出来たことはありません。

 お金をはじめ物質的価値ある物も信じません。これもやはり私一人分の仁愛も親切もせせら笑い不誠実と貶して、支払い苦しい時には不足として涙さえ強奪してゆくからです。こんな事を書いていると今にも嘲笑が聞こえてきそうになります。何でも三途の川においては善悪をやけくそに鑑定され善人は綺羅びやかなな橋を渡れるそうです。その鑑定にしたって怪しいものでどうせ冷や汗1つにだって因縁をつけてくるものなのでしょう。ほら、宗教も愛も死後の思想さえも堕してしまいやがるのです。

 この2つが人間的な生活とかいうものにおいて必要不可欠であることはいくら私が阿呆でも分かります。が、信用に足らず自ずと狂気を発する物たちを手元においてゆく訳にもいきません。この2つの道徳にも恥じず世間にも恥じず個々人にも恥じぬための物があっても無くても打ちのめされることになる、先天または後天性の性質だか前世の業だかを有する人は一定数あるようです。この、世界のカラクリを丸め込んで作られたような悪意の塊を裏付ける姿形を私もしているように思います。どうしようもありません。

 生活力の欠如する人間というのは、何があっても無くても不足と矛盾と闘争をハラワタの中に発生させて人生を台無しにしてしまうように思います。

 

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