第23話:リクとエリナの新必殺技

圧倒的な力を誇る「ハイパーガーディアン」によって、新魔王ハーデスと闇の帝王は敗北した。

今、彼らは身を潜め、傷を癒やしながらグレンへの復讐の策を練っていた。


「だが、もうすぐだ……」


闇の帝王は静かに呟く。


もうすぐ「暗黒の創始神」が目覚める。あの存在が復活すれば、自分たちの力は数倍に跳ね上がり、グレンに報復し、世界を手中に収めることができる。


「その時まで、回復に努めるとしよう……」


ハーデスと闇の帝王は互いに頷き合い、その時を待つことにした。


――


一方その頃、グレンは――


「ん〜〜、酒がうめぇ〜……」


木陰で酒を飲み、尻肉をかじり、沼角鹿のシチューをすすりながら、修行中のリクとエリナを眺めていた。


リクは、ガーディアンを攻略すべく、剣技と魔法の融合を極めようとしていた。エリナもまた、メデューサにも通用する上級魔法を会得し、互角の戦いを繰り広げていた。


――


リクの激闘:限界を超えるソウルブレード!


「……来るな」


リクは静かに構える。目の前には、かつて数多の英雄を討ち取ったとされる、鋼鉄の巨人・ガーディアン。


その拳が空を裂く。


「ぐっ!」


リクは咄嗟に身を引くも、かすった衝撃だけで体が吹き飛び、岩壁に激突する。視界がぶれる。肋骨にヒビが入ったかもしれない。


「まだ……終わらせねえ」


血を吐きながらも、リクは立ち上がる。


「魔法剣、ソウルブレード……!」


剣に込めた魔力が暴発しそうになり、一度膝をつく。だが、それでも剣を握る手は離さなかった。


――こいつを倒さなきゃ、グレンにだって認められない。


ガーディアンが再び突進してくる。


リクはそれを待ち構え、呼吸を整える。そして、すれ違いざまの一瞬――


「うおおおおおっ!!」


剣が閃く。青白い光が尾を引き、魂ごと斬り裂く一撃がガーディアンの装甲を貫いた!


「ガギィィィンッ!!」


鉄が悲鳴を上げ、ガーディアンが膝をつく。


「……見事だ」


低く機械的な声を残し、巨人は沈黙した。


リクは、震える手で剣を掲げた。


「やった……っ」


その目には、確かな達成の光が宿っていた。


――


エリナの覚醒:アストラルブレイズの裁き!


「♪逃げても無駄よぉ♪」


メデューサが放つのは、連続石化魔法。空間を封じるように降り注ぐ魔力の波。


「はっ……!」


エリナは髪をなびかせ、紙一重で避ける。だが、肩をかすめた一発で、マントが石と化し砕けた。


「……魔力も、残りわずか」


それでも、エリナは笑う。


「だったら……全力で、いくよ!」


両手を掲げ、詠唱に入る。魔力を一点に集めるには数秒の隙が必要。それは死を意味する行為でもあった。


「♪おやすみなさい?♪」


メデューサが蛇の髪を暴れさせ、殺気を放つ。


「燃え上がれ――星の炎!《アストラルブレイズ》!!」


詠唱が終わると同時、空が割れた。


空中から幾千の流星のような火球が降り注ぎ、魔力の炎がメデューサを包み込む!


「♪うぎゃぁぁぁぁ!?♪」


爆風の中から、焦げた服をまといながらもメデューサがよろよろと立ち上がる。


「♪ま、参ったわ……完敗よ♪」


エリナは膝に手をつき、肩で息をしながら微笑んだ。


「……やった」


――


グレンの宣告:最終試練へ!


「ふ〜ん……まぁまぁやるじゃねぇかよ」


グレンが尻肉をかじりながら、満足そうにうなずく。


「ってことで、お前ら次は最終試験な」


「最終試験?」


「リク、お前はハイパーガーディアン。エリナ、お前はハイパーメデューサと戦え」


「ええっ!?!?」


グレンは笑いながら告げた。


「そいつらに勝てたら、お前らは最強ってことで認めてやるよ」


「これでようやく肩の荷が降りるぜ……!」


リクとエリナは顔を見合わせ、うなずく。


「……やるしかないね!」


――と、そのとき。


「ふふっ……私達の愛も最終試験よ♡」


マリッサがいつの間にか現れ、グレンに絡みつく。


「おい!?!?」


「ほらほら、逃げちゃダメよ〜♡」


「やめろぉぉぉ! その試験は不合格でいい!!」


もがくグレン。リクとエリナは苦笑する。


「グレン、がんばってね……」


一同の笑いが響く中、しかし戦いは終わっていなかった。


リクとエリナにとって――

これからが、本当の試練の始まりだった

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