第3話 人間最後は死ぬというネタバレ

 その夜から私の存在はあなたの所有物になっていた。私の知るあなたすべてに魅せられていた。

「すいません。お通りくださいね」

 あなたは私の存在を許した。正確には私の存在など許すはずがないが、先ほどまでの愚かで滑稽な所業を許した。私はこれ以上罪を重ねてはいけないと感じ、再び帰路を急いだ。

そして、その瞬間のすべてを反芻し続けていた。


あなたはいったい何をしていたのだろうか。

それが知りたくて仕方がなかった。明日にでも伺ってみようか。会えるだろうか。会いたい。

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