彼方からの招待状
東 吉乃
序章
01.島の名は
遥か彼方にその島はあるのだという。
花が咲き誇り、豊かに水が流れ、甘い大気と優しい笑顔のあふれる
辿り着きたくても手の届かない場所。行きたくても許されない遠く。
けれど、誰しもがいつか必ず向かう先。
人はそれを理想郷、桃源郷、常世、ニライカナイ、黄昏の地──それぞれの言葉で呼びならわす。
永遠不変のその楽園に今、暗雲が垂れ込めていた。
これは、そんなとある島の事情に巻き込まれた、とある三組の夫婦のお話である。
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