第10話 師匠再び②

「まだ着かないんですか?」


前をズンズンと歩く師匠は、あぁと軽く返した後また勢いを落とすことなく進んでいく。

師匠のこの感じからして今回の付き添いは多分『あれ』だろうな...

そして襲ってくる魔物を片っ端から返り討ちにしながら30分ぐらい進んだとこで恐らく今回の目的地であるボスの部屋の大扉の前に着いた。

流石の私でもこの溶岩階層をひたすら進み続けるのは堪え汗が滴り落ちる。

あとボスの部屋についてはダンジョンの中の決まった階層にいるちょっと強い魔物のことだよ☆

あ、やばいちょっと暑さでテンションがおかしくなってきたかもしれない...

そんな私のことなど露知らず師匠は自身の身の丈の数倍はありそうな重厚な扉に手をかける。


「涼菜、準備はいいか?今回の『これ』には私は手を出さない...自分の力だけでどうにかしてみせろ」


そういうと師匠は軽々と扉を開け放った...部屋に広がっていたのは飾りげのない大きないつものボス部屋だ。

仮にいつもと何か違いを挙げるとするならばこの部屋の主が地に伏せていることだろう。


「ア゛ァ゛?ヴァルウェステラビリカ?」


この部屋のボスである紅炎龍の亡骸の上にまたがっていたのは褐色肌で私より少し大きい子供だった。

体に纏う装いはエジプトとかそこ辺りの人が着てそうな金やら所々に宝石で装飾がされていた。

なんて言ってるかは詳しくは分からないが多分何ガンつけてんだこの野郎?やんのかァ?見たいなこと言ってると思う...多分...

心の中でごめんねと呟き地面を蹴り飛ばし褐色少年の腹に脚をねじ込む。

そうすると少年は潰れたカエルのような声を出すと壁面へ思いっきり叩きつけられた。


「グベェ...ナブィリルデアヤサバコルディル【砂丘のヴェルゴサレル】!」


「おっと危なッ!」


少年が魔法を使うのを使って地面から突き出された大きな砂の砦を寸でで回避する。

やっぱり魔法ってずるいよなぁ...私達は【スキル】しか使えないってのに...でも私のスキル条件が揃わないと使えないんだよなぁ...別に条件満たさないと発動できない訳じゃないんだけどこれ危なすぎるから一定の条件を満たした相手じゃないと本格的な使用はするなって師匠に言われてるんだよな...前破ったときは...ウッアタマガ...

この砦...うん壊せるね。


「それじゃあいくよ!どっせーい!」


軽く叩き壊せそうなことを確認したあと手を地面に刺して砂の砦をそのまま持ち上げて投げつける。

砂の砦は地面に叩きつけられると見た目とは裏腹に思いのほか拍子抜けするぐらい綺麗に崩れ去った。


「ザレダナルディバゴラハサカナル【砂の...ガハッ」


また魔法を唱えようとしていたので崩れた瓦礫を魔力で強化し眉間に投げ貫通させる。

少年は最後にうわ言のように何か呟いていたがやがて力尽き絶命した...やっぱり慣れないな..

こうやって他の世界から来た人を殺すのは1度や2度じゃない...師匠の手伝い(強制)でやっては来たものの人を殺す感覚なんてものはとてもじゃないけどいいものじゃない...


「涼菜もう帰っていいぞ...後始末は私がしておく」


「あ、はい...分かりました...」


師匠がこれの後優しいのはいつもの事だ...師匠の事だからこれも定期的にやらせることに何か意味があるんだろう...

その後私は家に帰ってトイレに籠った...


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


読んでいただきありがとうございます!

久しぶりの更新ですんません...n(_ _)n

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