終末少女のバイク旅

show3

第1話 ガソスタ

風の音…葉の擦れる音…鳥のさえずり…

喧騒の無い…いや、無くなったと言ったほうが正しいだろう…人類は滅んだのだから。

この世界に生き残りがどれだけいるか分からない。

そんな静かな週末せk…ゲフンゲフン、終末世界をバイクで一人彷徨っている。


風が心地よい秋の日に、軽快なバイクのエンジン音を響かせながら大きな道の真ん中を我が物顔で走っている。

「いや〜!空いてるっていいね〜!渋滞ないってやっぱ最高ー!」

この世界で車なんて走っていない。てか、乗ってる人見たこと無い。今まで会った生存者は皆バイク(二輪系)だったからね。

にしても呑気な事を言うな私も…世界崩壊!人類破滅!なーんて、SFみたいなことがほんとに起こったてのに…

「まあ…もう慣れちゃったけどね!いや〜、人の順応力って凄いんだな!」

なんか、世界崩壊してから独り言が増えた気がする…

そんな事を思いながらバイクをタラタラ走らせていると。

「お?おお?」

あれはあれは…ガソスタじゃないか!

バイクを方向転換し、ガソスタにカチコむ

「さーて!ハイオクはあるかな〜?いや、無いわけないか!」

電気?そんなの通ってないない!その代わり、ガソスタの発電機が生きてればそれを動かして給油するんよ。

「んー…しょ!」ガシュッ!ガシュッ!

リコイルスタータハンドルって面倒いな…

なんて思っていた矢先

『ブロロロロ…』

やったー!せいこーう!

「いえーい!」ピョンピョン

心でも口でも身体でも喜んでから給油スタンドに戻る。

え?なんで終末世界のエンジン発電機が使えるのかって?

細けえこたぁいいんだよ!

「」よいしょ

サイドカーからガソリンの携行缶を…あ、かぎ括弧からセリフがズレてる。

まあ…いいか!

そんなこんなで携行缶にハイオクガソリンをたんまり入れて…

「うおらぁああ!」

おっと、女の子らしくない声を出しちゃった///

ガソリンが入った携行缶って重いんだよ?

しかも25Lだよ!?

「はぁ…はぁ…」

重い携行缶をサイドカーと牽引車の横と横に乗っけて最後にバイクのガソリンタンクにも入れて…

「よ~し!さらばだガソスタよ!」

次来る人がいる事を願って!

そんなこんなでガソスタを後にした。

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