第34話 センニンソウ
奥三河の山道で、サルスベリにからみつく白い花を見かけた。
その花の名前は、センニンソウ。
漢字で、仙人草。
以前、母は風邪をひくと、決まって声が出なくなった。
その頃、どこからか「うまごろし」を手首に付けるとそれが治ると聞いた。
この「うまごろし」が、センニンソウのことだという。
母がセンニンソウの葉っぱを揉んで、手首の内側に30分ほど絆創膏で貼り付ける。
もうこれだけで肌は赤く腫れあがり、めちゃくちゃ痛いらしい。
やがて、患部はただれ、大きな水ぶくれができる。(グロ注意)
治るまでに何日もかかったが、母は2、3年、風邪をひかなくなった。
その後も3回ほど「うまごろし」をやっていたので、母の中では効果があると踏んでいたのだろう。
民間療法なのか都市伝説なのか。
僕は決して、この方法を誰かに薦めることはない。
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