幼馴染は♡♡??

縞間かおる

第1話 そいつは栞にとんでもない物をはさむ奴だった①

「何度も聞いて悪いんだけど……ホントにいいの?」


「神代君がいいの!」


「言っちゃ悪いけどアイツ完全に名前負け……つうか“DQNネ”だよ!『神代聖也かみしろせいや』なんてマンガだよ!」


「『名は体を表す』だよ!! あずさは分かってない!! まあ分かられたら……私が困るんだけどね」



『名は体を表す』と言うのならそれは……今、私の目の前で頬を染めている『綾野小町あやのこまち』の方だ!!


 この才色兼備のクラス一の美少女が聖也への恋に躓くなんて!!


 余りにも悲惨すぎる!!


 きっと二人でクラス委員やってしまったのが原因だ!!


 これが小町の“勘違い”を生んでしまったのだ!!


 と、いう事は……


 そもそもの原因を作ったのは……


 私??!


 悪ふざけで聖也をクラス委員に推薦しちゃったからなあ……


 でも、きっと


 すぐ目が覚めるよ!


 だって!!


 聖也ときたら!!


 人の部屋で……


 私の愛するを斜め読みしながら


 私が自分のお小遣いで買った

 ポテチとかクッキーとかを

 ぼろぼろ食べこぼすし!!


 挙句の果てに


「ハチミツ高校ってなに!? ありえねー!」って

 ゲラゲラ笑って


 クサ~イおなら

「パフン!」ってしたんだからっ!!


 私、手に持っていた『りぼ●』でシバキ倒したんだよ!!



 あ~っ!!!!


 本が穢れる!!!!



 保育園の頃からの腐れ縁で……


 親同士も仲良しでなかったら


 聖也なんか私の部屋に


 絶対入れない!!!



 とまあ、これらは私の“心の声”なんだけど


 我が親友『小町』が

 こんなに恋焦がれるとは……


 まあ確かに……


 聖也は昔から私とは違って『人ウケ』が良かったし


『1組のクラス委員はおしどり夫婦』って言われる位、小町とは上手くやってるようだし……



 でもなあ……小町はアイツの本性知らないから……


 そうそう、いつだったか

 ウチの洗濯ネットの中の


 お母さんの


 私のと間違えてガン見してて……


 私のお母さんにさんざし………


 お母さん達もお母さん達なんだよなあ


 その夜


 聖也は


 自分


 自分のお母さんのブラで“アイマスク”されて

(Fカップ?のをどうやって顔に結わえたのかは、聖也にも聞けないし……未だに謎だけど)


 私達母子4人のグループラインに……


『ボクもすっかりオトナになりました♡』ってキャプション付きで

 画像上げられたんだよなあ


 私と聖也はドン引きだったけど


 お母さん達、笑い倒してた。



 こんな写真、絶対!!

 小町に見せられない!!



 とにかく私は


 “恋する熱い瞳”の小町に念押ししたんだ。


「恨みっこなしだよっ!」って


 小町は


「それって! どっちが?!」


 って言ってたけど……

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