第16話 バックステッポゥ!

 朝から草原にやってきた。


 今日は予定は、花畑を低くすることと、畑を作ること。

 そして新たなエリアが生まれていた。


 昨日土団子を投げていた草原の部分だ。

 敷き詰められた芝は、まだらな緑の草に。全体に土と砂が多い。

 緑の草原の中に5m×5mくらいの箇所だけそうなっているので、まるでそこだけ砂漠化したかのようにも見える。


 だがこれはステップというやつだろう。少女が馬で走り回り、ピンチになるとカヤキスが駆けつけるあれだ。

 足を踏み入れてモンスターを探す。しかしこれまでと違い、何も見つからない。

 まさか透明か?それともガストみたいなのが湧いてくるのか?


 慎重に辺りを見渡す。どこからでも来い、俺が潰してやる。


「いでー!」


 だが結局不意打ちを受けた。毎回こうじゃねぇか。

 痛みを感じたのは足。ズボンの上からヘビが噛みついてやがる。


 踏み潰そうとしても足に絡んでくる。振り回しても無駄だ。落ち着いてから冷静に頭を掴んで牙を引き抜いた。

 毒を持ってたりしないだろうな?

 手に掴んだまま、水鉄砲で頭を弾き飛ばした。


 ポンッ!


 現れたのは小さな瓶に入った透明な液体。

 蛇が出したことを考えたらこれは毒か?


 池エリアの水の中に垂らしておいた。瓶はそこらに捨てておく。


 再びステップエリアに戻って蛇を探す。

 だがなかなか見つからない、そして気を抜いたら噛みつかれる。イライラするぜ。


 一旦部屋に帰ってPCを起動する。調べ物にはPC、スマホは遊び用だ。


「えーと“蛇”“集める”“ステップ”」


 検索に現れたのは謎のダンス。スネークステップってなんだよ。微妙に見たくなるのやめろ。


 それは置いといて、いろいろ調べてみるが、あまり有効な手段はなさそうだ。なんとか使えそうなのが、暖かくするというのと地面に振動を与えるというものだ。これなら炭で行える。

 暖かくすると、熱探知をしている蛇にとっては目立つ存在になる。場合によっては暖を取りに来る。

 振動を与えるのも、獲物の動きを感知する蛇にとっては目立つらしい。


 早速炭に着火して置いてみるが、特に変化はない。靴で地面を叩いても同じだ。数分ごとに蛇が一匹。


 これは面倒だな。餌ならどうだろう?

 蛇は肉食だが、とりあえず部屋にあった蜂蜜を置いてみた。だって他になかったし。


 蜂蜜を地面に垂らして待つことしばらく。やはり無理かと思っていたが、しゅるしゅると蛇が寄ってきた。


 おおっ!やったぞ!

 蛇の顔の近くで煙玉を爆発させ、驚いて動きを止めた蛇の頭を水鉄砲で撃ち抜く。

 ドロップを拾うと、更に新しい蛇が寄ってきていた。こいつら蜂蜜食うの?

 次々に寄ってくる蛇を倒していると、別のモンスターも集まっていることに気づいた。


 音もなく近づく小さなモンスター。

 蟻だ。無数の蟻が蜂蜜に集りだした。


 俺は無言で毒を垂らした。


 ポポポポポポポポンッ!


 一斉に現れるドロップ。これは稼ぎやすいモンスターが出たな。


 現れたのは大きな草団子?いや、草をギチギチに詰めて固めたものだな。

 野球ボールより少し大きいくらいのサイズだ。


 これまた何に使うのか分からない物が出たな。草なんてそこらにあるが、たぶん特別な何かなんだろう。

 試してみるのが早い。


 新たに土エリアを作り、草ボールを転がしておく。隣の草原エリアにもだ。

 何かあるかもしれない。地面が盛り上がるだけでもまぁいいだろう。使い道ないし。


 蜂蜜と毒を使って蛇と蟻を乱獲した。入手したスキルオーブは動物使役。これも動物がいなきゃどうにもならないじゃないか。


 ハズレが続くな。草ボールを敷き詰め、毒はいくらか部屋に運んで午前中は終わり。

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