終わらぬあなたと終わる僕

作島者将

プロローグ 果てしない時の約束

「逃げるなら今しかない!!早く行くんだ!!」

「でも、そしたら君は!!」

「僕たちは不死種だ。数百年、数千年、もしくは数万年以上後に、また会えるよ」


 警告灯がクルクルと周り、サイレンがけたたましく鳴った。扉の外からは銃声と足音、悲鳴、叫び声がぐちゃぐちゃに混ざった音が響く。研究所が敵国の兵士による襲撃を受けたからだ。


 研究員は全員隠し通路から避難し、研究所内部には私を含めた実験生物だけが取り残された。だから私たち実験生物にとっては脱走のチャンスだった。


 しかし、敵国の兵士に連れ去られることを恐れ、みんな脱走せず、ただ必死に物陰に隠れようとした。


 私と彼はその中でも脱走しようとした。自由になったら結婚すると約束していたからだ。


 でも、それは叶わなかった。


「おい!!いたぞ!!」


 もうすぐで脱走できるというときに、敵兵に見つかった。


「諦めちゃダメだよ」

「え、何やって……」

「逃げるなら今しかない!!早く行くんだ!!」

「でも、そしたら君は!!」

「僕たちは不死種だ。すぐ会えなくとも何百年、何千年、何万年後に、また会える」


 彼は自分を犠牲に私を逃がしてくれた。


 不死種ではあるが完全な不死ではない彼が生き延びれたかは分からない。


 それなのに、私は


「なんで!!思い出してよ!!忘れちゃ……忘れちゃだめ……なのに……」


 彼の記憶を失ってしまった。

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