トリプルエスプレッソラテの試飲後、

俺はおっちゃんに話をする。

「ねぇおっちゃん？俺そろそろコンテナハウス出ようと思ってるんだ。Re:coffeeやるのと優香と同棲するから」と健太さんに話す。

『そっか、寂しくなるな』と言う。

「それでねおっちゃん、おっちゃんが良ければなんだけど、プレオープン来てくれる？」と俺が訊くと『お前息子のような人の店がオープンするんだぞ？親父の俺が行かなくてどうすんだよ!ガハハ!』といつものように笑う。

「ほらお父ちゃん、息子はこんなに立派になったよ!」と仁王立ちをしてみせる。

健太さんは泣き真似をしながら、『何だかママになった気分だわ…見てよ…私の息子』とオネエっぽくなったので

「おっちゃん、酔ってる?」と訊くと、

『お前、俺は下戸だぞ？若い頃酒を飲んだら人を指さしてゲラゲラ笑っていたら先輩に引っ叩かれた、だから酒はやめた!』と言いまたガハハ!と笑う。

「何そのエピソード、おっちゃんらしいと言えばらしいお酒の失敗だね」と言うと『お前も気をつけろよ？酒は本当に失敗するから』と言う。

「俺も下戸だから飲まないよ」と笑う。

「あ、そうだ!話変わるけど」と健太さんに言う。

「俺がRe:coffeeをやったらさ、Be:coffeeの宣伝させてよ。俺、おっちゃんとどこかでつながっていたいからさ。」

と話すと『流石息子!お父ちゃんはその言葉を待っていたぞ!』と頬ずりされる。

「出来ればキレイなお姉ちゃんにやって欲しい」と言ったら『ちょっと待ってろ!口紅付けてカツラ被ってくるわ!』と言ってどこかへ行こうとしたので全力で止めた。

おっちゃんと俺の笑い声は店内で響き合っていた。

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