第7話:道行く者の真相
片付けを翌日とされた会場。歓迎ノ儀のときの熱気はすでにぬるくなり、そのままにされている青白い
「こっちです」
手持ち提灯を持ったセカニが案内したのは、示されなければ入り口を見つけることさえ困難で、
しばらく歩き、秦名の背丈と並ぶほどの高い雑草が茂る斜面をセカニに手を引かれて
そこはちょっとした丘のてっぺんらしく、空を
「たとえ、あなたがどんな人生の道を歩むとしても構わない。それでも、知っていてほしいの。
セカニが視線を落とした先を秦名は見た。
草原の土の色とは異なる、平たくて大きい白い石。
秦名は石の表面に
彼女、セカニ・メッセイはどんな思いで、こんなところまでこの石を運び、文を刻んだのだろうか。どんな思いで、歓迎ノ儀に参加していたのだろうか。どんな思いで、秦名仁義という転生者と接していたのだろうか。
「語らせてほしいの。私の、似ても似つかない、双子の兄のことを」
秦名は目でその
優しき兄、アラキド・メッセイ、転生者の
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