詩歌独白～私とわたし～6

思考の枝

四方八方にのびる思考の枝を

なんとか辿って進んでいく

でも

なぜ「そこ」に向かうのかも

なにが「それ」なのかも

分からなくなる

「思考」は、止まらない

「私」では止められない

「思考」は、止まることがある

でも

「私」が止めたのではない

勢いよくのびる思考の枝を

追いかけていくけど

追い付けなくなるのは、なんでだろう

「私」の思考なのに

「私」を置いていく

追い付けなくなったところで

「ここ」が、どこだかも

どうして「こう」なのかも

戻ることすら出来ない

思考の枝は

いきなり

トゲを出したり

花を咲かせたりする

絡まって捻れて

明るい方へ暗い方へ

広がったかと思えば

腐り落ちる

思考する

わけわからなくなる

辛い苦しい

楽しい面白い

あぁ、今日もまた

思考している

2025.06.03