第2話 分岐 ラストその1

ぬるいお茶を飲みながら、車の荷物台に腰掛ける。軽く沈んだ感触。

少し青空が出てきたな。新居への道のりや手続きを思い、疲れを感じる。

再度お茶を飲みながら、完璧に積んだ段ボール達にもたれかかる。


と、

「あっ」

背後に支える感触がない!

慌てて身を支えようと、腕を伸ばす。顔にこぼれかかるお茶。

肘で身体を支えて、振り返る。


空っぽの車内。


あぁ、完璧に積みすぎたか。



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