虚構症候群 ~世界から忘れられる彼女と演劇を~
全数
プロローグ ある病
私が生まれる少し前のこと。
世界は、ある奇妙な病気の出現によって大きく変わった。人と人とが誰かと触れ合うことすら慎重に選ばなければならなかった時代。学校は閉鎖され、劇場は暗くなり、笑い声や拍手の響く場所は遠いものとなった。
けれど、私が物心ついたときには、もうその病気の話をする人はほとんどいなかった。怖がるのでも気にかけるのでもない。ただ、どこかに忘れられたかのように。
でも、その病もその患者も、今でも確かに存在している。
その病気の名を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます