ミエナイ

田中ひかり

第1話 プロローグ

 もともとリョウタの家庭は父子家庭だった。

 リョウタがモンスターについて知ったのは、リョウタがアキラさんに初めて会った時、まだ中学生だった時だった。

 父の捜索願を出し、5日後警察に呼ばれていった時だ。不安と期待が胸いっぱいでドキドキし、もうどうしようもない感じだった。

 「お父さんはどこかで生きているかもしれないけど、どこにいるかは分からない。

 それと、言いにくいんだが、モンスターに取り込まれてしまった可能性がある」


モンスターニトリコマレテシマッタカノウセイガアル?


 そのあとの話は全然入ってこなかった。

途中から部屋に入ってきたおじさんが言った。

「モンスターと戦うハンターをしている。君も、ついてくるかい?」

それがアキラさんとの出会いだった。初めて会った時から、なんだか人を安心させる空気感がアキラさんにはあった。この人についていこう、その時思った。


今から思えば、警察やアキラさんは自分が身寄りが居なくなった、ということをわかっていたんだろうな、と思う。

それから、アキラさんは本当によくしてくれた。育ての親のような感じだしハンターとしても師匠だ。

アキラさんと竹さんがハンターとして自分を育ててくれた。竹さんは今、もう引退してしまっているけれど。

新しく加わった八重も素敵な仲間だ。

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