鏡花水月

先程までの 色を無くし 項垂れる君

焦点の合わない視界で 君だけは

一人残され 闇に染めて 混ざり溶け合う君

迫る忘却 反抗(犯行)し 僕の物


腹を抱えて嗤う膝 欺瞞が産み出す 疎外感

幼き日の あの人(日と)が 残照に


愛されたいと願う 純粋さには

聡明で 綺麗な 儚く脆い繭のよう

愛していると叫ぶ 傲慢さは

狂気を落して 咲かせた華の香りに

惑わされる


冷たき雨に晒されて 窮屈で茫然 虚無感

念願消え 人形に ただただ 僕は傍観者

それでも 君は僕に問う 不意に現れる 光芒に

空虚の笑みで 貢献 絶望に


愛されたいと願った 少年は

孤独で 惨めな 鋭く脆い 蝶のよう

願っていたのは ただ 安泰で

安らかな 温もりに 包まれて眠りたい


愛していると祈る 純粋さは

聡明で 綺麗な 儚く脆い繭のよう

愛していると嘆く 傲慢さは

悲劇を咲かせて 奪われた華の香りに


贖罪を

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