第3話 大家さん
ここに住んでから一ヶ月が経過した。大家さんからそろそろ家賃の取り立てが来るだろう。
チャイムが家中に響き大家の声がした。
「あのー、家賃の取り立てに参りました」
玄関にある下駄箱に置いてある家賃代の入っている茶封筒を手に取る。
玄関の扉を開けて大家さんに質問する。「この土地ってどこの会社のものですか?」
「どこの会社って言われてもねぇ…敷地にあった看板の電話番号に掛けたら「差し上げます」って言われて使ってます」不思議そうな顔をしながら自分の顔を見ている。
「忘れてました!その電話内容で変な事を言ってたんです。たしか、「シネヤメ」みたいな?変な事言ってましたね」
「本当ですか!あの、電話番号とかって覚えてますか?」
「いやー、それが覚えてないんだよね…大体、2年前くらいだからね」困ったような顔をしながら自分の持っている茶封筒を受け取り上の階へと上がって行った。
自分の部屋に戻りリビングの机の上にはお母さんの肉じゃがが置いてあった。
そんな、肉じゃがを見つめながら部屋を見回す。
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