第7話
ダンジョンを無事クリアした俺は戦果を確認していた。
「うわっ、レベルが3も上がってる...次SPどうしよう...」
30万SP...憂鬱だ。とても、とても憂鬱だ。
俺はまだレベルは一桁、その半分も行っていない。つまりまだまだレベルが上がる。つまりどんどんSPが溜まってく。
そんな強くなってもめんどくさくなるだけだって...
「...ん?」
俺はふと違和感を覚えた。なんというか、むずむずするというか、ちくちくするというか。
ボス部屋のとある一角が無性に気になるのだ。
「なんなんだ?」
俺は違和感を感じた場所に近づいてみる。
「...こうか」
ガコン
そんな音が鳴り響いた。
「うぇっ!?」
なになに⁉︎俺なんか壊した⁉︎
そうテンパっている俺をよそに、段々と壁の一部が横にズズズと音を立てながらスライドしていく。
「...隠し部屋?」
そして開き切った先には下へと続く階段が顔を出していた。
「まじか、ダンジョンの隠し部屋って本当に存在していたのか」
一応、一部掲示板などではダンジョンには隠し部屋があるとまことしやかに囁かれていた。
しかし、信じるものは少なく眉唾物として扱われていた。
だがこれは...
「中には何があるんだ...⁉︎」
実はダンジョンの隠し部屋の話の中には、こんなものがある。
隠し部屋には信じられないくらい有能な装備や、スキル玉がある、と。
スキル玉というのは、所謂ガチャのようなものだ。使用すると砕けて光に還り、使用した者には新しいスキルが発現しているという。
しかし、ここで察した人もいると思うが、そう。このスキル玉を使ったスキルの取得にはSPがかからないのだ。そのため、高位冒険者や有権者の間では信じられないほどの高値で取引されている。
噂によれば十桁行った物もあったとか...
そのためスキル玉を見つけた冒険者は周囲から嫉妬と羨望と共に勝ち組と呼ばれている。
そして俺ももしかしたら...!
「行こう!」
そうして俺は階段を降りて行った。
◇
中は少し薄暗かった。普通のダンジョンのように壁がは光っているのだが、その光量が少し弱いのだ。
「あれは?」
俺はその隠し部屋の中央の台座の上で鎮座しているネックレスを見つけた。
「これは装備か」
効果はよくわからないが、隠し部屋産の装備だし、きっといい性能をしているのだろう。
しかし、いくらあたりを探してもスキル玉らしきものは見当たらない。おそらくないのだろう。
「なんだ、大金が手に入ると思ったのに...ん⁉︎」
俺は急にまた違和感と体がむずむずし始めた。そう、この隠し部屋を見つけた時と全く同じ感覚だ。
「もしかして⁉︎」
俺は急いで違和感の元へ寄る。すると、そこの壁だけ小さな窪みがあった。
「なんだこの窪みは...まさか」
俺は手元のネックレスに目を向けた。すると、ネックレスの本体とその窪みの形が全く一緒だということに気がついた。
「もしかして!」
俺は持っていたネックレスを壁の凹みに嵌めた。すると。
ガチャ
という音が鳴った。
急いで音の出所を探してみると、いつのまにか部屋の壁に扉が出現していた。
そして俺は期待と共にその扉の向こうへ足を進めた。
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