山の呪い

山の恐怖

山道を進むにつれて、周囲の風景はどんどん不気味になっていった。木々は密集し、日差しが差し込むことはほとんどなかった。やがて、彼らは伝説の発祥地とされる場所に到着した。そこには古い石の祠があり、周囲には誰もいない静寂が広がっていた。

「ここがその場所か…」とユウタがつぶやいた。ミカは祠を見上げながら、「ここで何かが起こったのかもしれない」と思いを馳せた。リョウは興奮し、「せっかくだから、みんなで声を出してみよう！」と提案した。

彼らは輪になり、声を合わせて「泣き叫ぶ女、出てきてください！」と叫んだ。その瞬間、周囲の空気が一変した。木々がざわめき、冷たい風が吹き抜け、ミカは背筋が凍る思いをした。「なんか、変だよ…」と彼女は言った。

その時、遠くからかすかな声が聞こえた。「助けて…助けて…」という女性の声。それはまるで山の奥深くから響いてくるようだった。三人は目を見合わせ、恐怖と興奮が入り混じる。リョウは「行こう、あの声の方へ！」と叫んだ。

彼らは声のする方向へ進んでいった。進むにつれて、声はますます大きくなり、明らかに悲鳴に変わっていった。「やっぱり、やめようよ…」とミカが言ったが、リョウは「大丈夫、何かがあるはずだ！」と強引に進んだ。