第21話 カクヨムでAIはどこまで使って良いの?(教えて物語をアイする全ての人たち)
「ねぇ、セバスチャン。はっきりと云って頂戴?」
「しかし……お嬢様……私は……」
「年の差や身分のことを言ってるの? そんなのセバスチャンなとって些事でしょう。だって、貴方の種族で換算したら、若造扱いなんでしょう」
「う……」
「セバスチャン?」
「あ、お嬢様……
「やっと言ってくれたのね。嬉しい……私も
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なんじゃそりゃぁぁっ?!
いらんよ、そんな小芝居!
今回のテーマは
あーてぃふぃしゃる、いんてりじぇんす!
AIですよ。
今回は創作でのAIとの向き合い方、カクヨムのスタンス、活用方法について初心者さんに向けて発信していききたいと思います。
※なお2025年5月現在の状況を踏まえた記事であることご了承ください。
お品書きです。
①2025年現在における日本でのAI作品の著作権
②カクヨムのAIについてのスタンス。
③AIを創作ツールの一つとして考える
① 2025年現在における日本でのAI作品の著作権
結論から言うと、オールAI作品に著作権はありません。
根拠:文化庁の発信をdocomo business watchが分かりやすくまとめています。
https://www.ntt.com/bizon/copyright_ai.html
尾岡の所感は、後半で。
■■■
そもそもAIってなんだって、話から。
意味としては「人工知能」ですが、現在のAIって本当の意味で知能とは言えないのかなって個人的には思っています。
世界中に溢れている情報を収集し、学習。質問者の最適解(全体からの平均値)を導き出すというのが、現在のAI。
話はそれますが、映画やゲーム、イベントで表現物等がAIを活用したとバッシングを受けたニュースを聞いたことがありません?
これは商業化するということは、権利が発生するということ。
それを権利があやふやで現在において、議論中のAI技術を活用し、さも自分の表現として公開するのはいかがなものか――そんな心理がバッググラウンドにある気がします。
イラストを主戦場とする、絵師様はもっと切実です。
だって、インターネットで表現をするなかで、AIさんが巡回して、そのデータを血肉にする可能性があるわけです。
その餌食の末に、自分の風味を断片に醸し出した作品が平均値として晒されるわけですから、長年かけて絵を描くことに魂をこめてきた絵師さんにとって、切実な問題です。
僕らの文章やアイディアだって同等です。
AIに食されて、最適解として出される可能性があるわけですよ。
だから多くの表現者(ここに声優さんも最近ではトピックスとして出てきましたね)が困惑し、危機感を状抱いているという状況です。
でも、AIによりもたらされた便利さを、人類は捨てることができないでしょう。
最近のニュースですが、某大手がAIの躍進により、プログラマーを含む社員を削減したといいますからね。
AIにより、失われる職業がある。これはずっと言われていましたが、もう未来の話なんかじゃないんです。
この流れは、止らないとして。
AIで自作品のイメージを生成画像を作りたくなる文字書きさんの気持ちも分かる。
(僕も実際、やりたくなるし)
これも止らない動きでしょう。
だからこそ、全体平均の解ではなく。その目的のために心を燃やしたコンテンツこそ、意味がある気がするのです。
(なお、AI小説に試験的にチャレンジされる方を否定するモノではありません)
だからこそ、今の現状で言うと。
AIでまるまる作ったコンテンツは、著作権として認められない。
ただ、AIが収集した
これが今の現状なのです。
②カクヨムのAIについてのスタンス。
それじゃ、カクヨムはどうなのか? と言うと。正直、分からないのです。
カクヨムの規約やガイドラインに、その記載が見受けられない。
(尾岡が見落としている可能性があるので、ご指摘カモンです)
どうも検索をしてみると「ユーザーと運営のやりとりでAIの利用は認められている」とあるのです。
検索元ソースは他サイト(NOTE)
式乃シト様
「AI×小説投稿:なろう・カクヨムなど主要サイトの最新動向【2025年版】」
https://note.com/sikino_sito/n/n9a4740139c29#616aebf7-001a-44b9-87b7-9a92fdd0ce3a
他サイトの対応も含めて書かれていますので、興味がある方は是非。
ただ、こちらを読むと①でお話したことに繋がるんですよね。
●AIに全てを書かせる作品は、スタンスとしては不適切寄り。
●資料や設定、一部セリフやとして活用するのなら有り。
●AIを活用した場合は、カクヨムに明文化されていないが、あらすじ等に記すのが良い気がします。
●AI画像を近況ノートで、挿絵として公開するのはオッケー。その際もAI画像としての明記は必要。
ここで本当に良く考えないといけないのは、コンテストでのAI使用の規制。どうやら明確に禁止をしたり、制限を設けるコンテストや企画もあるようで。ここは開催要項をしっかりと熟読して欲しいものです。
③AIを創作ツールの一つとして考える
とはいえ、今の時代でAI技術を抑制できないのは、仕方がない。だって、法律一つとっても、AIがない時代に作られたルールなワケですから、それを今どうするか、みんなで「うんうん」唸っているわけで。だったら、今あるルールに当て嵌めながら、効率的に活用していくのが良いと思います。
ではお嬢様、あなたならどう使いますか?
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「そうですわね。私は情景を描くのが苦手だから、AIに舞台の設定を描いてもらうと、イメージしやすいきがするわ」
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おぅ、良いじゃん。それじゃ、セバスチャンは?
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「そうですな。私は、自分が書いた台詞が、時に均一化というか。変わり映えしない描写になっている時があって。そこをAIに書いてもらって、参考に加筆したら良いかなと思います」
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それも良い。実は尾岡、入学式での新入生代表の挨拶の一文をAIに出してもらって、そこを加筆・修正したことがあります。
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「後はお嬢様をモデルに、私では書けない、ムフフな――」
「まぁ、セバスチャン。あなたは、そんな空想の私だけで満足なの? AIとはいえ、私を生け贄に、他の誰かの慰み者になるなんて耐えられないわ。それとも先程、誓った言葉はウソだというの?」
「いいえ、お嬢様、そんな……」
「ちゃんと云って欲しいわ」
「
「私も
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良いんだって!
そんな小芝居!
マジでいらないから!
AIの使い方の補足として考えられること
・文章の推敲(ただしAI流になりがちなので、そこは全面的に受け入れるというよりも、局所的にすると良いかも。
・プロットに対しての対話、議論。(対話形式のAIだからこそ、ヒントが生まれるかもしれない)
・情景描写、風景描写が苦手としたら、そこを出力してもらい、参考にしながら書く。アクションシーンしかり。
・映像化して、イメージを広げる。。
■■■
ここで、このエッセイを連載中の現在、プロットについての自主企画を開催しています。その中で、興味深い回答があったのでご紹介します。
亜咲加奈 様 / 書き手の隠れ家アサカナ 第12話 あなたはプロッター(緻密設定派)? パンツァー(感覚執筆派?) それともおぱんつ履いてる(どちらでもない)か教えてもらって良いですか?
https://kakuyomu.jp/works/16818622174358393280/episodes/16818622175100182258
ここでの回答で、資料を読みあさり、動画も視聴したそうです。この多重に、思い浮かんだシーンを強固にしていく作業が素晴らしいって思いました。
そして、もうお一方。
豆ははこ 様 / 【もしかしたら、エッセイ。】久しぶりに質問系自主企画様に回答いたしました。
https://kakuyomu.jp/works/16818622174458217270
こちらで豆ははこ様はこのように回答されています。
「事実かどうかの確認は、やはり辞書(書籍)や新聞、雑誌など、紙の情報ではないかと思います。」
そう、AIは全体情報の平均。それもオンラインが前提なんですよね。
質問(プロンプト)によって、捉え方が変るし、学習方法によっては回答の劣化も充分にあり得る。
だから、現在のAIは人の「知能」に代替できるものではなく。
あくまで「道具」の一つでしかない。
お二方の回答で思うのは、やはりたった一つの「解」ではなく。多視点から、その「事実」を自身の作品に昇華させていく作業に、手抜きがないということでしょうか。
それ以外の方の回答も本当に興味深い「【😽書き手さんに質問】あなたはプロッター? パンツァー? それともおぱんつ履いてるか教えてもらって良いですか?」は眺めるだけでも勉強になります。ぜひ、ご一読を!
https://kakuyomu.jp/user_events/16818622174368233488
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閑話休題。
いずれAIが、さらに世界を飲み込んでいく時代が待っているにしろ。
全体平均、最適解じゃない物語。
あくまでAIを道具として活用しながら。
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