異世界マイホーム第二巻

宮本ヒロ

【第一章 日常、再起動】

 朝の日差しが中庭を照らし、マイホームの外周には目立たぬように展開された結界が、静かに空気を揺らしていた。

 足元の芝は前日に自動で刈りそろえられており、靴下のままでも歩けるほどふかふかで清潔だった。中庭に設けられた循環型の小噴水からは、澄んだ水音が心地よく響いている。

 キッチンでは、リエルが音声サポート付きの調理補助魔導具──学の世界でいえば“IH調理台+音声アシスタント”のような機能を使って朝食を整えていた。温度管理された冷蔵庫から素材がスムーズに取り出され、切った食材は加熱設定に従って自動的に調理されていく。

「便利すぎて怖い……」とリエルはかつて言ったが、今では慣れた手つきで食事を完成させている。

 ただ、完全に“慣れた”わけではない。

「えっと、加熱レベル三、時間は二十秒……あ、違った、こっちの素材はレベル二だった」

 ホログラム表示された加熱調整パネルを前に、リエルは小さく舌を出して設定を切り替える。

 火を使わず、風もなく、それでもじんわりと熱が通る魔導具の仕組みに、いまだにちょっとした魔法のような印象を抱いているのだ。

「この前、焦がしちゃったのもたぶん温度のせいだったなあ……でも、蒸し野菜モードは便利だよね……うん、ふっくら仕上がるし」

 声に出しながら、彼女はアリアに“ありがとう”と小さくつぶやいた。聞こえたかどうかはわからないが、それでも構わない。


***


 バスルームでは、ベルンが湯気の立つ浴室でのんびりと湯に浸かっていた。

「は〜〜、朝から風呂に入れるってだけでありがたいのに……。しかも、この檜の香りと肩こりが抜ける薬湯……マジで毎日入りたくなるな……」

 湯に浮かぶ全自動洗体魔導球は、使用者の体格を自動スキャンし、負担のない洗浄とマッサージを行ってくれる。旅の疲れを癒やすには、申し分のない設備だった。

「……って、うわっ!?」

 ベルンが思わず声を上げた。壁際の排気ユニットが低く唸り、微細な蒸気が一気に吸い込まれていく。

「なんだよ……風呂場が急に換気始めたぞ!?」

 アリアの声が、天井スピーカーから穏やかに響く。

『温湿度センサーが閾値に達したため、自動換気モードに切り替わりました。湯気による視界不良とカビ発生を防ぐための措置です』

 ベルンは少し身をすくめながら、壁に手を当てて振り返る。

「前にも言ったけどさ、ここの“家”……油断してると、いきなり動き出すから怖いんだよな……」

 便利さは実感している。だが、時おり顔を出す“先回りされた快適さ”が、どうにも落ち着かない。

「……これ、ホントに家か? なんか、軍用の秘密基地か何かなんじゃ……」


***


 リビングには、クレアが自分の工具一式を並べて、何やら魔導具の調整をしていた。

「えーっと、昨日の測定誤差はこの安定板のゆがみか……でも、ここまで精密なのって、素材のほうが追いついてない気もするんだよね……」

 ぼやきつつ、彼女は小型の測定環境パネルを操作して再構築シミュレーションを始める。

『クレアさん。再構築パターン、第二案を自動補完しましょうか?』

「うわっ、アリア! そ、そんなのあったの!? ていうか今の聞いてたの!?」

『はい。分析結果に基づき、最適化候補を提示可能です』

「……ちょっと待って、これ、私が寝てる間にやってたの? 自動補完……いや、ありがたいけどさ……」

 驚きと感謝と、若干の敗北感。けれど、すぐに彼女は口元を緩める。

「こういうところは、さすがって感じよね。うん、悔しいけど、私も負けてらんないな……」

 そのまま作業に戻る背中からは、静かな闘志がにじんでいた。


***


 洗面台では、学が歯ブラシを口にくわえながら、パネルに表示された天気情報と「本日の食材ストック」一覧を眺めていた。マイホームに組み込まれた衛生環境システムは、使用する水を自動で魔素浄化し、肌に優しい硬度と温度に保ってくれる。

「……ふぅ、今日も異世界は平和だな」

リビングに戻ると、食卓にはリエルが準備した朝食が整っていた。クロスの上には、焼き立てのパン、蒸し野菜、ふんわりしたオムレツと果実のコンポート。

「マナさん、ちょうどできましたよ」

「お、ありがと」

 そんな穏やかな時間の中で、異世界に来ていることすら忘れそうになる。

 

──人生、何があるかわからない。


 両親を早くに亡くし、祖父に育てられた学は、その祖父の死をきっかけに一軒の家を相続した。

 だがそれは、古びた木造住宅ではなく、最新鋭の機能が詰め込まれた、まるで研究施設のような家だった。

 太陽光発電と蓄電、完全自動制御の水循環と衛生環境、調理や防災機能まで整った、未来志向の“暮らしの塊”。

 そして、その家ごと──学は異世界に転移した。

 この世界には“魔素”というエネルギーが存在し、家の機能は魔素干渉を受けてさらに進化。

 元・スマートホームの音声アシスタントだったアリアは意思を持つ存在となり、“マイホーム”は単なる住処から、命を支える砦へと変わっていった。

 森で倒れていた少女・リエルとの出会いをきっかけに、学はこの世界での暮らしを始めた。

 ノルグレアの街では、剣士ベルンと出会い、危険な遺跡調査を共に乗り越えた。

 高山で倒れた彼を、マイホームの技術と知識で救ったことが、信頼に変わっていった。

 さらに、魔導技術の研究者クレアが結界を突破して現れ、アリアや家の機能に驚愕しながらも、次第に仲間となっていった。

 そして、国家の封印施設の調査で同行した査定官シーナ──冷静で誠実なその姿に、学はこの国の矛盾の一端を垣間見ることになる。


 気がつけば、仲間と呼べる存在が増えていた。

 この“家”は、ただの建物じゃない。自分の居場所であり、皆の拠点。


***


 リビングでは、アリアの声が天井スピーカーから穏やかに響いた。

『おはようございます、マスター』

 ふと思い出したように学が口を開く。

「そういえばさ、今のマイホームの住人ってどうなってたっけ」

「現在の登録状況をホログラムで表示します」

 空中に淡く光のパネルが展開される。そこには見慣れた名前が並んでいた。


【マイホーム登録住人リスト】

・軒沢 学(管理者)

・リエル=フェアベル(住人)

・ベルン=クラスタ(住人)

・クレア=フリオリーナ(住人)


【ゲストアクセス中】

・シーナ=カリステリア(未登録・アクセス許可中)


「やっぱりシーナはまだ登録してなかったか」

 ホログラムが消えていくのと同時に、アリアがもう一つのパネルを表示した。

『ところで、マイホームのレベルアップ状況をご確認なさいますか?』

「ああ、そういや、そんな機能あったっけ」

 ホログラムの背景が切り替わり、家のステータス画面が浮かび上がる。

 中央に『マイホーム・システムVer.3.7』と表記されたパネルには、見慣れない機能名がいくつか並んでいた。


【追加機能一覧】

・季節適応装置(温度/湿度の自動最適化)

・空間アレンジLv2(来客/就寝/作業モード等への即時切替)

・ホームログブック(生活記録・調理履歴・診療ログの自動記録)

・自動メンテナンス機構(床・壁・設備の使用中ではない夜間に補修)


「この“季節適応装置”ってのは?」

『室内全体の温度・湿度・空気流量を外気と連動して調整する機構です』

「……つまり、常に快適ってことか。エアコンどころの話じゃないな、これ」

「“空間アレンジLv2”は?」

『来客時・作業時・就寝時など、状況に応じて家具配置や間取りを自動で調整します』

「たしかに……いつの間にか、夜には照明がふわっと落ちるようになってたな……」

「これは……?」

『夜間に、床や壁の傷、汚れ、配管などを静かに補修しています』

「そりゃ床がピカピカなわけだ……」

ふと

「……なあ、アリア」

 学は椅子に腰を下ろし、思いついたように口を開く。

「俺さ……この世界の“魔法”って、使えるのかな?」

『はい。魔素の感知と循環が可能であれば、マスターにも魔法の適性がある可能性があります。試してみますか?』

「……試せるなら、やってみたいな」

 学が腕を回していると、キッチンからリエルがやってきた。

「マナさん、魔法の練習ですか? 私でよければ、少し教えますよ!」

「助かる! 魔素の扱い方って、やっぱ教えてもらったほうがいいよな?」

「うん。最初は“練る”って感覚を覚えるのが大事なんだよ」

 リエルは胸元で手を組み、深呼吸しながら続けた。

「優しく、あたたかい流れを感じて、それを手に集めて……」

「なるほど……イメージで導いていく感じか」

「うん! 慣れてくれば、自然に“流れ”が見えてくるから」

 学は頷き、目を閉じた。


 ──だが彼の思考は、根本から異なっていた。


 魔法で水を出す。それは、この世界の人々にとっては“流れを感じ、形にする”ものだ。

 けれど学にとって、それは“水という現象を構築する”ことにほかならなかった。

 水はH₂O──水素と酸素の分子。そう言葉で言い表さずとも、彼の中にはそれが“そういうもの”として根付いている。

 空気には水分が含まれていて、温度が上がれば分子は動きやすくなる。

 圧力が変われば気体は凝縮し、液体になる。表面張力があれば、球体に近づこうとする。

 そんな知識を、彼は特別に意識したわけでも、思い出したわけでもなかった。

 ただ、そういうものだと“知っている”から、そのとおりに“そうなるように”組み立てただけだった。


 この世界では、誰もが魔素を感じ、属性を導き、祈るようにして魔法を発動させる。

 だが、学は“感覚”ではなく“理屈”で魔法を捉えていた。

 現代に生きる人間としてはごく普通の感覚。

 しかしこの世界において、それは“誰にも持ち得ない視点”だった。

 それが彼の異質さであり、強みであり、──異世界における“魔法”という現象を、たった一度の思考で形にしてしまう、根拠だった。


「……出ろ」


 次の瞬間、ふわりと水が空中に浮かんだ。完全な球形。濁りなし。揺れもない。

「で、出た……!?」

 リエルが目を丸くした。

「いま、説明したばかりで、練習もしてないのに……!?」

 学自身も唖然としていたが、すぐに頬が緩み、勢いよくガッツポーズをとった。

「よっしゃああああ!! 俺、魔法使えたぞ!!」

「なになに!? 何してるの、楽しそうじゃない!」

 勢いよく乱入してきたのはクレアだった。両手に何かの部品を持ったまま、素足で駆け寄ってくる。

「水、出したの? すごいじゃん! ねえ、それどうやったの? どの魔導具使ったの?」

「いや、使ってない。魔法。イメージで──いや、イメージっていうより、構成して出したっていうか……」

「構成!? なにそれ、魔法でそんなことできるの!? すごい、記録しなきゃ、いや、もう一回再現できる?」

「できるかどうかは……試してみないと……」

 クレアが慌てて自作の魔導メモ端末を起動する。隣でリエルがぽつりとつぶやいた。

「……すごいなぁ。私なんて、魔素を“感じる”だけで何年もかかったのに」

「えっ、それそんなに大変なことなのか?」

「うん。たいていの人は“得意な属性”を一つ見つけるだけで精一杯で、そこから徐々に広げていくの。感覚と流れと訓練でようやく“なんとなく”使えるようになる感じかな……」

 学はもう一度、水の球を手のひらに浮かべながら、思わずつぶやいた。

「……そんなもんなのか」

「そんなもんなんだよ!?」

 声を上げたのは、ちょうどバスルームから上がってきたばかりのベルンだった。髪をタオルで拭きながら、呆れたように言う。

「なあ、お前……冷静に“出ろ”つって水出してたけど、それ、普通はあり得ないからな?」

「あり得ないって……」

「普通は“出す”までが地獄の努力なんだよ。それをお前は……なんだその、構成? 変な理屈っぽい言葉ばっか使ってたけどよ……」

「いや、理屈でできちゃいそうな気がして」

「理屈でどうこうできるもんじゃねえだろ、それ……」

 ベルンがタオルをぽいっと椅子に投げながらため息をついたそのとき、アリアが一歩前に出た。

 ホログラム上に淡く輝く魔法構築の解析データが浮かび上がる。

『補足いたします。マスターの魔法構築は、従来の“属性引導型”ではなく、“物理・化学的な知識に基づいた現象再現型”であると推測されます』

「再現型……?」

『はい。“炎の魔法”であれば、一般的な魔術師は“熱い”“燃える”といった属性イメージを強く持ち、それに魔素を同調させて発動します』

「いや、それって普通じゃないの?」

 リエルが不思議そうに首をかしげる。

「魔法ってそういうものじゃないんですか……?」

 アリアは微笑を浮かべながら、続けた。

『それがこの世界における常識です。ですが、マスターの思考は異なります。“酸素と炭素の反応による燃焼”という現象、さらには“分子の運動エネルギーが上昇することで温度が上がる”という原理まで含めて、全体を再現するような思考を無意識に行っていたと考えられます』

「……なんか、そう聞くとやたら高度に聞こえるけど、俺はただ“そういうもんだ”って思ってただけで……」

『それが、異世界においては異常なまでの精度と再現性を生む要因です。マスターが持つ“現代科学的な常識”は、この世界の魔法構築には本来存在しない観点で構成されています」

「例えば、“物が落ちる”という現象について。この世界の人々はそれを“そうなるもの”としては受け入れていても、“重力”という名前や仕組みは持っていません。ですがマスターは、“重力”という現象があることを常識として認識しており、それを“現象として再現できるもの”として捉えることができます」

 学は、ふと自分でも考えながらつぶやいた。

「……真空とかも、そうなのか?」

『はい。“空気がない状態”──つまり“真空”についても、魔術的には想像すらできない現象ですが、マスターはその存在を“知っている”というだけで、現象として再現する準備が整っているのです。理屈を完璧に理解している必要はありません。けれど、“そういう現象がある”と知っていること自体が、魔法で再現するための入り口となります』

「……つまり、どういうこと?」

 リエルが素直に問いかけた。

 アリアは解析グラフに視線を落としながら、淡々と、しかし確信を持って言い切った。

『“そういう現象がある”とマスターが知っているなら──

 魔法で、それを再現することができるということです。

 重力でも、真空でも。名前と“イメージ”が脳内に存在するなら、それは魔術の対象になり得るのです』

「え……それって、つまり……」

『理論上、マスターが知識として持っている範囲すべてが、魔法として実現可能である──そのように推測されます』

 リエルが息をのむ。

「この世界に存在しない魔法まで、マナさんなら……“思いつけば”使えるってことですか?」

「……やべえな、それ」

 ベルンが低く唸るように言った。

「普通、魔法ってのは“得意な属性”が一つか二つあれば上出来だ。三つ扱えりゃ天才扱い、五つ以上になると“全属性に適性がある”なんて伝説レベルの話になる。

 お伽噺として聞いたことはあっても、実際に使えたやつなんて、俺は少なくとも聞いたことねえ」

 一瞬、場が静まり返った。

 その中で、クレアがぽつりとつぶやく。

「……でも、もしかしたら、リエルって……けっこう近いところにいるんじゃないかな」

 みんなの視線がリエルに集まる。

「水と風だけじゃなくて、火も使ってたし、回復系も。私、あれ見てて──正直、驚いた。……普通じゃ考えられないよ」

 リエルは照れくさそうに目を伏せた。

「ううん、私はそんな……ほんとにちょっとだけだよ。ただ……この家に来てから、いろんなものを見て、知らなかった“仕組み”を知ったから……

 “こんなこともできるんじゃないか”って、考え方が変わって、それで……少しずつできることが増えただけ……」

 少し間を置いて、リエルは控えめに言葉を足した。

「……でも、回復だけは、昔から、なんとなく“向いてる”って感じるんだ。人が苦しそうにしてると、どうにかしたくなって……それだけで、魔素が応えてくれるような気がするの」

「それ、普通に考えたらとんでもねぇことなんだぞ」

 ベルンが真顔で言った。

「水と風の両立ですら珍しいのに、回復も火も? それが全部安定してて、実戦レベルで通用するってのは、普通にギルドで天才扱いされてもおかしくねぇレベルだ。……ってか、王都でも騒がれるぞ」

 アリアが静かにうなずく。

『リエルさんも確かに、新しい知見により思考のリミッターが解除されつてあり、高い精度で魔法を使いこなしつつあります。しかしその構築過程はあくまでもこの世界の型に収まっています。

しかし、マスターの存在は、既存の魔術理論の外側にあります。この“異なる構築方式”を理解し、扱える者が他に現れれば、魔法の常識そのものが書き換わる可能性があります』

 アリアはホログラムを切り替え、すっと姿勢を正した。

「それでは、マスターの魔法適性および潜在能力を踏まえた上で、訓練計画を立案します。段階的な習熟を目指し、安全性を確保した上で多属性応用を可能とするメニューをご提示します」

「……訓練って、どれくらい本格的なものなの?」

 クレアが慎重な表情で尋ねる。

『第一段階では、属性制御の基礎習熟を目的とした単属性ごとの魔素操作訓練。

 第二段階で応用構成──つまり“現象としての魔法”の構成と制御の再現訓練。

 最終段階で、多属性同時制御と戦術魔法への応用を想定した実践展開訓練へと進みます』

「……ちょっと待って、今の……“現象を構成して再現”って、普通に言ってるけど、相当おかしくない?」

 クレアが困惑と興味が入り混じった表情でホログラムを見つめる。

『そして、訓練のサポート担当も、あらかじめ設定済みです』

「担当……って、まさか」

 学が身構えると、アリアは当然のようにうなずいた。

『リエルさんには、魔素操作と回復魔法に関する補助指導を。

 クレアさんには、制御系と魔導具との連携分野における観察・助言をお願いできればと考えています』

「ちょ、ちょっと待って!? 私、教えるなんて聞いてないし……」

 クレアが慌てて手を振る。

『ご安心ください。“教える”のではなく、“観察しながら一緒に考えてもらう”という形式です。クレアさんの知見と好奇心が、マスターの思考整理に役立つと判断しました』

「……それならまあ、うん。観察とかなら、得意かも」

 リエルは小さく頷いた。

「私は……うまくできるかわからないけど、マナさんの助けになれるなら……頑張ってみる」

「ま、俺にできることがあるなら、やってみるか」

 学は肩をすくめながらも、少しだけ楽しげに笑った。

「“魔法が使える”って、ちょっとワクワクするな」

「うんっ! マナさん、きっともっとすごいことができますよ!」

「じゃあ明日から、しっかり見張らせてもらうからね」

「う……そっちの視線はプレッシャーかも……」

「ま、俺は魔法の門外漢だし、見学ってことでいいよな? 下手に関わると、爆発でもされそうだしな」

 ベルンが肩をすくめながらソファに座り直す。

 笑いと共に、マイホームのリビングに柔らかな光が差し込んでいた。

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