Aと同じサークルの同期J_20240220.wav

 ※プライバシーに関わる部分は著者が編集を加えています


 ―――A君がいじめられていたことは知っていましたか?


 もちろん。もちろん。けど、仕方がないとも思うな。えーっとこれ見てください。


 ―――これは何ですか?


 ああ、これはAのXのアカウント

 Aは昔から○○○○○って名前でXやってたんだ。まあ、XがTwitterって名前だったときからやってたわけだけど。それはいいや

 こんな風に、『いじめをやめて欲しい』とか、『また、同じ学科の男子に「あんな生臭いやつに誰が関わんねん」って笑いながら悪口を言われた』とか、あいつ、よく悪口言われたことをポストしてたんですよ

 けれど、こう言ったいじめの告発?ポスト以外だと、常になんか変なノリで妙に明るく、自分の趣味や日常のことについて書いていて。語尾に「ビックリマーク」や顔文字なんか付けていたりもしたな・・・


 ―――なるほど・・・明るく振る舞っていたんですかね・・・


 Aは、はっきり言うと気持ちが悪かったですね

 SNS上では明るいツイートしてるのに、現実ではクッソ暗くて

 後、みんなが見られるところで告げ口すんなって…

 そう俺は思ってもいましたね…

 正直・・・

 ちょっと言っちゃだめなことかもしれませんが・・・

 もう、あいつが目に入るだけで腹が立ちましたよ


(しばしの沈黙)


 ―――・・・か・・・彼のSNSのアカウントはフォローしていましたか?


 してません。してません

 だってあいつの周りの人、誰もフォローしてなかったしね

 ただ、みんな隠れて内容を見てはいましたね…

 自分の事に対する告げ口が書かれてないか怖くて…


(プライバシーに関わる部分が多いため、間のインタビューは中略)


―――最後にもしもA君が生きていたら伝えたかったことをお願いします


 うーん・・・確かにネットストーカー紛いのことをした俺らも悪かったよ

 けどよう、俺らが、全部が全部悪い訳じゃないぞ

 もっと・・・現実でもネットの中みたいに明るく振る舞ったら良かったと思う

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