『続・7つの習慣 ― 意義ある人生への選択』

第2話 序章

なぜ「第二の7つの習慣」が必要なのか

── 成功のその先にある「意味」の探求

かつて『7つの習慣』を手に取ったあなたは、きっと人生の主導権を取り戻し、目標を明確にし、周囲との信頼関係を築く方法を学んできたはずだ。あなたは自立し、効果的に協働し、内面のバランスを整えるための「基本的な原則」を体得してきた。そして多くの場合、それは実生活における成功や成果へと結びついてきた。

しかし、ある段階に差し掛かったとき、ふとこんな疑問がよぎる。

「この成功の先に、私は何を求めているのか？」

「本当に望んでいた人生とは、これだったのか？」

この問いは、ある日突然やってくるものではない。

静かに、だが確実に、内側から浮かび上がってくる“違和感”として姿を現す。

・望んだキャリアを手に入れたはずなのに、どこか虚しい

・家庭や職場でうまくやれているはずなのに、自分が遠ざかっている気がする

・周囲には満たされた姿に見えるが、自分の中に“何か”が足りない

この「意味の問い」こそが、人生の第二ステージの入口である。

それは年齢とは関係がない。30代でそれに気づく人もいれば、60代で初めて向き合う人もいる。

大切なのは、“外の成果”から“内の充実”へと重心を移す覚悟があるかどうか、である。

『第二の7つの習慣』とは、まさにこの“意味の探求”に取り組む人々のためにある。

「自己の深層を理解し、感情を整え、関係性を再構築し、与えることで満たされていく」——

それは一見、遠回りのように見えるかもしれない。しかし、それこそが本当の意味での「成長」であり、「幸福」であり、「自由」である。

この本では、第一の7つの習慣を土台としながら、より内面的な成熟と、魂レベルの変容に向かう7つの新たな習慣を提案する。それは人生を再構築する力であり、終わりなき「自分との対話」への道しるべとなる。

今、あなたの前には、もうひとつの山がそびえている。

それは、成功の山ではなく、「意味」の山だ。

私たちは、その山を、共に登っていく。