話
@Pz5
第1話
まただ。
また「話」にならない。
「わたしの言ってること分かってる!?」
目の前の女は何かを喚いている。
コイツは一応オレの嫁なのだが、一度喚き始めたらもう手遅れで、先ずはこっちがコイツのムチャクチャな感情を分析、整理してやって、それからコイツが飲み込めるように話を噛み砕いてやってやらないとならない。
それでようやく「話す」土台になるが、喚く前からこっちのことを理解しさえすればそれで済むのに、しちめんどくさい。
コイツの無い頭であれこれやったって無意味なんだから、おとなしくこっちの言うことを聞いておけば間違いないし、その通りにすればそれでいいのに。
それすらも理解しようとしないのだから、本当に「話」にならない。
「そんな態度だから、前の奥さんにも逃げられたんでしょ!」
直ぐ人格攻撃だ。
「話」が通じないのなら仕方がない。
「ちょっと!」
オレはコイツのスマホを叩き割った。
オレの親父はあんなに立派に家を治めたのに、なんだってオレはこんなハズレクジばかり引くんだろうな?
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