第3話 沖田総司VS宮本武蔵①~無敗の天才剣士対決〜

戦場:江戸の街並み

武器:沖田は菊一文字則宗 武蔵は和泉守藤原兼重の大刀小刀セット(二刀流)


開幕直前、沖田はすでに戦場に立ち、静かに剣を構えている。

観客(神や他の出場者、人類最高峰者)がザワつく中、遅れてやってきた武蔵。


武蔵「すまんのう、瞑想してたらちょっと遅れた」

沖田は、静かに睨み返す。


ゼフ「開始時間は守ってください。まあ、面白かったんで今回は見逃しますけど」


ゼフが静かに宣言する。

「第1試合――沖田総司 vs 宮本武蔵、開始!」


次の瞬間、沖田が風のように走り出す。

静かに刀を抜く武蔵――砂埃が舞い上がる。

沖田が静かに構えながら問いかける。


沖田「あなたが江戸初期の剣聖、宮本武蔵ですか」


武蔵はゆっくりと頭をかきながら笑う。


武蔵「さあ…そんな肩書き、わしが決めたわけじゃないからなあ。ただわしは強いやつと戦いたいだけや」


沖田「ならば、全力でいかせていただきます」


沖田の踏み込みと同時に一閃。

空気すら切り裂くかのような剣筋が、武蔵の首筋を狙う。

だが次の瞬間——


武蔵「おっと、あぶな」


武蔵はわずかに体をひねり、その斬撃を紙一重で回避していた。

まるで最初から動きが見えていたかのような自然な躱し方。

観客席がどよめく。


レオナルド・ダ・ヴィンチ「今のは非常に美しい躱し方ですね」


アレクサンドロス「やはりここは並みの戦場では無いな」


アブラ―「やっぱ武蔵スゲーな!」


ゼフ「アブラ―様だけ感想が幼稚ですね….」


沖田の表情がわずかに引き締まる。


沖田「……やはり、只者ではないですね」


武蔵は笑みを浮かべる。


武蔵「速いな。ええ剣や。おもろなってきたわ」


武蔵「でもな、わしは生涯無敗やねん」


沖田「俺は先ほどの試合で近藤さんを殺しました。俺に剣を教えてくれた……最も尊敬する相手を、俺の手で」


観客席がざわめきに包まれる。


アブラー「まじか……最も敬う師を斬って、今ここに立ってるってことか」


ゼフ「はい、ベスト16。確かに沖田は近藤勇を打ち破っています。魂の一閃でした」


アブラー「ドラマあるやんけぇ……こりゃますます目ぇ離されへんわ」


沖田「負けられないんですよ!」


武蔵「……ふーん、わしはそういう覚悟とか、正直あんまわからんわ。でもな、一つだけ言えることがある。――そんなもんで倒せるほど、わしは甘ないで!」


空気がピンと張り詰める。


沖田「ならやってみましょうか!天然理心流・3段突き!!」


一の突き。風を裂く。

武蔵は剣で受け止める。


二の突き。音を置き去りにする。

武蔵はギリギリ躱す


そして三の突き――その軌道は、まさに必中必殺の一点を貫いていた。


沖田「これで――!」


しかしーーわずかに、ほんのわずかに武蔵の肩口をかすめた。


武蔵「おぉ……今のはちょっとビビったわ」


沖田の目が見開かれる。


沖田「かすった……!? そんなバカな――!」


武蔵「ほんま、あと一歩やったな。もしわしがちょっとでも気抜いてたら、終わってたかもなぁ……」


沖田「ふっ……なら、次は本当に仕留めますよ」


熱き男たちの死合いは第4話へと続く。

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