第7話

「第7話 モフモフ、飛んで殴って甘かった」


◇あらすじ◇

スイーツ虫が空を舞う!?

出会ったのは、ふわふわ毛玉のようなモンスター“モフモフクリームバグ”。

毛むくじゃらなのに甘い香り、飛んでくるのに焼きたくなる。

視覚と味覚の矛盾に戸惑いながらも、リーナの爆食魂が牙を剥く!

空中戦、着地爆食、そして衝撃の一言——

「これ、幸せって名前で売れるよ!!」

胃袋が空に舞う、新エピソード開幕!


◇登場人物◇

●リーナ・エルヴァ(17) 爆食剣士。甘さと空中戦に目覚める。

●チャム スライム妖精。空飛ぶ糖分に全力でツッコミ。

●モフモフクリームバグ スイーツ虫型モンスター。毛むくじゃら+飛行型。甘くてふわふわで捕食者泣かせ。


◇第1項◇【ふわふわの接近遭遇】

草原を越えた高原地帯——リーナとチャムは突如、空に漂う影と出会う。

「なんか、甘い匂いしない?」

『する! あと、空にケーキ飛んどる!?』

見上げれば、ふわふわ浮かぶのは白くて丸い物体。しかもその表面が、どう見てもホイップクリーム。

「……あれ、生きてる?」

ブワッと一陣の風とともに、それは旋回しながら近づいてきた。

「きゃっ! モフッ!? うわ、毛ぇ……あっつ、なんか焼ける匂いする!」

チャムが即断。

『あれモフモフクリームバグや! 甘味系昆虫や! でも飛びながら焼けるって、どんな調理前提や!』

リーナはよだれを垂らしながら、ホイップの残り香に包まれていた。

「……あれ、焼いたら絶対うまい……いや、もう飛びながら焼けてる! つまり、今が食べ頃ってことだよね!?」

『飛びながら!? どういう理屈やねん!?』

胃袋が空を狙う。新たな狩りが始まる!


◇第2項◇【スイーツ虫は暴力的に甘い】

モフモフクリームバグは風に乗って急降下し、草原を一気に横切った。

その通り道に、ホイップとカスタードの甘い香りがびっしり残る。

「これは……戦場というより……スイーツフェアだ!」

リーナは叫ぶと同時に跳躍、空中でスイーツ虫に飛びついた。

「捕まえたーッ!! ふわっふわ!! ……って、めっちゃあったかい!?」

チャムが慌てて浮かび上がる。

『やばい! 体温でホイップが溶けてる! お前そのまま挟まれるぞ!!』

モフモフに包まれながら、リーナはうっとりと笑った。

「……この感触……罪。味がする前に、すでにうまい」

『食感で昇天すな!』

だがその瞬間、スイーツ虫が高く跳ね上がり、リーナごと宙を舞った!

「ひゃっほう!! スイーツで飛んでる!!」

『誰か爆食パラグライダー止めてぇぇぇ!!』


◇第3項◇【空中焼きと着地爆食】

空中を滑空しながら、リーナはモフモフの背にまたがっていた。

「チャム! この子、飛びながら焦げ目ついてきた! これ、空焼きやばくない!?」

『いや、普通に危険やろ! ホイップで低温調理て何やねん!』

リーナがそのままかぶりつく。

「うっっっっま!? カスタードと焦げバターの融合! しかも……ふわふわ……中、あったかい!!」

空の上でとろける食レポをかますリーナ。

『実況すなーーッ!』

だが次の瞬間、スイーツ虫が落下! リーナごと爆速で地面へ!

ドゴンッ!!

草原にクレーター。

その中心に、ホイップまみれで正座するリーナの姿。

「……着地うまい。味も感触も、着地までがスイーツ」

チャムは頭を抱えてつぶやいた。

『爆食ジャンキーの最終進化やな……』


◇第4項◇

【これは、幸せの味】

リーナは焼きホイップの余韻を噛み締めながら、ぽつりと呟いた。

「これ、幸せって名前で売れる」

チャムがぎょっとした目で見る。

『いや、あれ戦闘中のモンスターやったやろ!?』

「でも食べてるとき、ちょっと泣きそうになった……」

『感動しとる場合ちゃう!!』

ふわふわの毛に、バニラとキャラメルの香り。

甘くて柔らかくて、ちょっとだけ危険で。

リーナはその丸まったモフモフを大事そうに膝に乗せた。

「きっとこれ、誰かの心のごちそうなんだよ……」

『お前の胃袋のごちそうやろが!』

幸せを噛みしめながら、爆食剣士はそっと言った。

「次は、もうちょっと塩味がほしいかも」

『貪欲すぎるやろッ!!』


◇第5項◇【ふわふわの裏にあるもの】

モフモフクリームバグが飛び去ったあと、リーナはホイップで汚れた服を払いながら立ち上がった。

「……ふわふわって、戦えるんだね」

チャムがぽかんとしながらも返す。

『お前が一番戦っとったわ! 甘味とカロリーの暴力やった!』

リーナは遠くの空を見ながら、笑った。

「でも、あれだけ甘いのに……どこか、切ない味がした」

チャムは一瞬黙ってから答えた。

『たぶん、それが“愛”の味や』

リーナはきょとんとしたあと、大きくうなずいた。

「じゃあ今度、誰かにこの味を作ってあげたいかも!」

チャムは吹き出すように笑った。

『お前にしては、まともなセリフやな』

そして、リーナは空を見上げた。

「スイーツって、たぶん“誰かのため”にあるんだよ」

ふわふわと風に揺れる草原の中、次なる“料理”への扉が開いた。


◇次回予告◇

『リーナvsパメラ、愛の味とは』——料理に“愛”は必要か?暴食本能だけで生きてきたリーナが、料理査定官パメラと真っ向から激突!

火力か、知識か、想いか——。料理の真価が問われる、爆食剣士“愛の初試練”!


#異世界グルメ #爆食剣士 #空飛ぶスイーツ虫 #ふわふわモンスター #スイーツバトル #飛行調理 #爆食空中戦 #幸せの味 #ギャグと糖分 #地球文化融合ファンタジー


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